第九十三話 第一国奪還戦⑩




(何か忘れ物はない?お弁当持った?困ったらすぐに電話してきなさいよ)


「…なんでそんなにおかんみたいなの…?」



とりあえずゲイルが地に伏してる間に戻ってしまおうということである


で、何故かものほんイデアさんにありもしない忘れ物やありもしないお弁当のことを聞かれているのである…ほんとになんでぇ…


あ、でも電話はほんとである

聞きたいことがあるたびに、いちいちここに戻ってくるのは面倒だとなり念話のような形で連絡を取れるようにしてもらった


ちなみに念話は向こうからもかけることは可能らしい…余計面倒な気がしてきた…



(向こうでもたくさん食べるのよ…!食べないとできることもできないからね!)


「はいはい…」


(はいはいはいはいってちゃんと聞いてるの!!)


「うるさっ…」



はたから見たら思春期の息子と母親である…ただし見た目は青白い炎と二足歩行する狼の化け物である



(うるさいってあんたねぇ!)


「そうだよ!うるせぇんだよクソババアが!俺に構うんじゃねぇよ!前力のことちょろまかしたこと忘れてねぇからな!」


(…チッ)


「あー!舌打ちしやがったなこのババア!分が悪くなったからって不貞腐れてんじゃねぇぞ!あとその態度だと負けを認めてるようなもんだからな!」


(………(黙って何かを操作しだす))


「あとだいたいskillとか特性とかユニークモンスターっぽくないんだよ!なんだよ状態異常使ってきて倒せないわけでもないユニークモンスターって!そういう奴は大体エリア移動のボスとかやろ!そしてなぁ───(だんだん薄くなってくる)」


(………(突如出現した湯呑みでお茶を飲み始める))


「お茶飲んでんじゃn──」



─ずずっ…ふぅ〜…




*




「eえよ!!クソババっ…」



目の前にはさっきまでの真っ暗な空間とクソババアではなく豪華な内装に血が飛び散った空間と治りかけのゲイルが…


そして口には鉄のような味とグニュグニュとした何かが残っている…


ぺっぺと何かを吐き出し、四足歩行から二足歩行に戻る


ゲイルのゲージは変わらず一部が黒くなって止まっている

少し待つと飛び散っていた血がゲイルの体内に戻り、びくびくと痙攣しながら無理やり立ち上がる



「ガハッ!…ペッ…何だったのだあれは…うっ…」


(自業自得です)



血反吐を吐いて問いかけて来たが、何かを思い出したかのように口に手を当てて顔色が真っ青になっていた


アイデア成功しちゃったかな…?



「はぁ…!はぁ…!あはははははははははははははははは!ははははははははははは!!!ははははははははははははははははははははははは!!ははははははははははははははははははは!ははははははははははははははははははははははははは!!ははははははははははははははははははは!!ははははは!!!!ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!!!」



口角が異常につり上がったかと思えば笑いだし玉が光ったと思えば目前にゲイルが迫ってきていた


こりゃ殺人衝動あたり引いたかな……



[【玉の厄災─「あははははははは!はははははははははははははははははははははは!あははははははは!!あははははははははははははははははははははははははははははは!!あはははははははははははははははははははははははははははは!!あははははははははははははははははは!!!」



システムメッセージが見えねぇ!

いつもならログで流れてくるシステムメッセージが何故かゲイルの笑い声にかき消されている…殺人衝動の特性とかか?



(でも自分から近づいて来てくれてありがとうございます!)



片手剣を振り下ろしてくるゲイルに爪で防ぎながら腹に爪を……ぶっ指したはずなんだが


爪よりも剣が前にあるように見えた


その次の瞬間にはぶっ刺そうとしていた右腕が地面に転がっていた


この時爪が剣に当たらなかったことに

より少しだけ体制が崩れていなかったら今頃転がる物が変わっていただろう



「あははははははははははははははははははははははははははははは

!!!あはははははははははははははははははははは!あははははははは──」


(厄介ですね…)




*




そこからは立場が変わった…さながら下剋上である


何故か防げない剣がかなりの速さで繰り出されるため自分から攻勢に出ることもできない


基本受け身だった戦闘スタイルが祟ったのだ

ざまぁみろ!(byクソババア)



「あはははは!!あははははははははははははははははははははははは──」



俺が攻略法を考えようとするが、その間にも自分を殺すことができる刃が振り下ろされる


避けることはまぁまぁ簡単なのだが如何せん手数が多い…物量の暴力である


良かったね!受け身な戦闘スタイルにぴったりな相手だね!(byクソババア)



(あ゛ぁ゛!!!うるせぇ!!!もう頭使うのやめ「あははははははははははははははははははははははははははははは!!」だぁ!まぁ!れぇぇ!!!)



もう知らないもんね!

ゲイルの出番をイベント編の半分にも届かないぐらいで終わらせて「あははははははははははははははははははははははははははははは!!!」だぁ!かぁ!らぁ!!うるせぇぇぇぇ!!!!







ご愛読ありがとうございます!

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モチベになり「あはははははははは!!あははははははははははははははははははははは!!!」うるせぇぇぇ!!!!




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