第八十一話ユニークモンスターとイベント㊽




心安らかなり、世界クレティヤの夏、来訪者の声、いま静かにして、城壁の側に宿れるなり、我が心その宿れるなりと同じき、安らかな心にある


やってきました最終日!

で、



(シノはなんでいるんですか…?)


「え、来て欲しくなかった感じですか…私やる気満々ですよ。あの時は少し準備が出来てなかっただけなので」


(いやそういうわけじゃなくて「聴く価値のない話はすんじゃねえよクソ犬の分際で。小突いたら穴あきそうなステしてるのに自分のほうが偉いとでも思ってんのかハゲ!」みたいなイントネーションじゃなかったですか…)


「なんでそんな卑屈なんですか…私は「そんな当たり前のことを言わないでくださいよ」みたいな感じだったんですけど」



声に抑揚なかったからね、ましてやゴミを見るような目してたからね。



「すいません…前までは普通に他の感情も出せたんですけど、怯えすぎて怯える以外の感情がどうだったか体が忘れたみたいで…最近はましになってきてるんですけど、怒れるようになってきたんです」



ごめんね。それは俺が雑にシノを扱うからだね…



「だから声の抑揚とか表情とか上手く作れないけど、邪魔かもしれないけどこれからも嫌だと言われてもついていきますからね。覚悟しといてください」


(そもそも邪魔じゃないですし、シノは貴重な戦力ですよ。私瞬間的に火力出ませんし。でもシノに合わせる気はないので頑張ってついてきてくださいよ!)


「聞く価値のない話はしないでください」



………これ俺死んだら笑い者だな…



(シノ始まりますよ最終日が…17時までは好きに動いてもらって構わないです。17時は見張りの兵士が入れ替わる時間です。そこを狙います。攻略した《フォーバル》からでも魔物は召喚できるみたいなので、《フォーバル》で召喚した魔物を《王都》まで運びます。その時に必須ではないですが欲しいのが[空間魔法][転移]…長距離に自身と範囲内の物を転移させる魔法です)


「でも私[空間魔法]は[浮遊]しか使えないですよ…?」


(それはシノの[空間魔法]の熟練度が1だからですね。[転移]は熟練度が5必要なので熟練度を上げるために[浮遊]しましょう)


「…わかりました。[浮遊]っと…」


(じゃあそれを熟練度が3になるまで続けてください。休みなく浮き続ければ30分ぐらいで上がりますよ)


「30分…暇ですね…」


(まぁ熟練度ってそういうもんですし……んーそうですね……じゃあそのまま私と組手形式で戦ってみましょうか…シノは耐久するだけならピカイチですけど、これからは相手にダメージを入れないといけないことも増えると思うので)


「……いや私は浮いてるだけで十分ですねー…あーぷかぷかするのサイコー」


(シノだめですよ…城に入ることになるんですから戦闘は避けられない場面もあります!偶然たまたまいいことを思いついたんです。逃げたら本気で追いかけますよ…)


「えー…でも戦闘ならなんですっけ…[時空の拳]でよくないですか…?この前使ったときも上手くいったじゃないですか」


(はぁ〜…じゃあ浮いてる間の30分で[時空の拳]を一発でも当てられたらそのままでいいですよ…こちらからは攻撃しないので安心してください…)


「精々恥をかかないようにしてくださいね」



ふっ…かかったなシノ…この勝負シノが受けた時点で俺の目的は達成されているのだ…浮遊している間の30分間ほとんど組手をしているからな…



(シノは何でもして大丈夫です。他のスキルを使ったり、アイテムを使ったり)


「ふふふ赤っ恥をかかせてあげますよ…」


(じゃあ最終日が始まったらスタートで)


「了解です」



…………

俺達の会話が終わったことにより当たりは小鳥のさえずりと風で揺れる木の葉の音しか聞こえなくなる

このときだけは30秒が30分に感じた

そして


[スタンピードが発生しました]


始まる


……でなんで俺はシノとの組手が最終決戦ぐらい緊張してるん…







お読みいただきありがとうございます!もしよろしければ★と♡、フォローのほどをよろしくお願いします!モチベになります!


なぜか主人公のセリフがフラグみたいに聞こえるのは気の所為気の所為


追記

熟練度

全てのスキルに設定されており、効果時間やダメージが増す。

〇〇術、〇〇魔法、〇〇流などの技が増える系のスキルは熟練度が一定上がるたびに技が習得できる


剣術1

スラッシュ


剣術3

スピアー



空間魔法1

浮遊


空間魔法5

転移



武闘盾流 弟子

反撃


武闘盾流 使い手

流す

叩く

潰す

押す

弾く

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