第五十八話ユニークモンスターとイベント㉕




うわぁ…グロテスクな…


あいつが登場してから映像をしばらく見ていると急にモフリ隊が肉塊になってしまった…


それにしてもステータス高すぎない…

いくら瞬間的とはいえVITが相当高いはずの二号をほぼワンパンて…あ、ダメージ出てる



[モフリ隊一号…他二名に160kダメージを与え、[消滅]させました]



あれ?思ってたよりダメージ引く…い…いやこれ三人のダメージが同じだから防御無視してますわ…

しかもちゃんと復活対策で[消滅]させてるし…やっぱりクソモ──



(次はないって言ったよね?)


「あ、戻ってきたんだ。じゃあ俺はここらへんで御暇させていただきますー」


(勝手に帰るな)



たく…面倒くさいなぁ…

帰り方わかんないから素直に従うけどさ…よっこいしょ…



「で?どしたん話聞こか?」


(なんだか少し寒気がしたような気がする……まぁ話させてはもらうけども…)


「はよはよ」


(私の最後はよく知っていると思う前提で話すぞ…話というか頼み事に近しいが…私の家族を殺してほしい…)


「お前の家族?あの子どもたちのことか……もう死んでなかったか?」


(子どもたちの事であっている…君はもう一人殺しているけど…)


「………あの悪魔か…通りで名前が可愛らしいわけだ」


(そうだ…私の死後、子どもたちの亡骸は実験に使われたらしい…人の自我をもたせたまま魔物に変える実験に)


「そりゃまた人権なんて考えちゃいない実験だな…でもなんでお前が死んだあとにあったことを知ってるんだ?」


(それは、小型の魔物を王城に侵入させた…小型の魔物は君も知っていると思うよ…[月の従事者クラムーン]って言うんだけど)


「ごろーがいつの間にか狩ってたやつか」


(狩ってた?ああそれは勘違いだよ…クラムーンは元から従魔だったぞ)



元から?俺のステータスには表示されていなかったけど…?



(言い方が少し悪かったね…君の従魔じゃなくて…ごろーの従魔だ…つまり私の従魔)


「でもごろーのステータスにも表示されていなかったはずだぞ?」


(そりゃそうだよ、ステータス偽装してるもん…だからごろー本来のステータスはいつもの5倍以上あるよ)


「そのステータスを俺にも分けてほしいね…」



なんで元体が抜け落ちたやつにMNDしか勝ててないんだよ…



(少し話がそれてしまったね…ええっと…実験のところからか…実験を続けて行くうちに子どもたちは魔物に変わっていった…)


「割と順調なんだな」


(そこまでは想定内だったっぽいけど…子どもたちは魔物に変わったけど自我を持たなかった…)


「ざまぁだな」


(自我を持たなかったため当然、魔物は生きている者に向かって敵意を持つ…そしてその研究所は壊滅…子どもたちはどこかへ行ってしまった)


「で、その子どもたちを見つけて殺してほしいってことだな」



イデアは首を縦に振って肯定を示す



(そのために情報が足りないからその研究所跡地に行ってほしい…そこは王都の近くの──)


「俺がいつ受けるって言った?それを受けて俺になんのメリットがあるって言うんだ?」


(私が喜ぶ)


「じゃあこの話はなかったことに─」


(そして今の君じゃ倒せないだろうから私の力を少しあげよう…具体的に言うならあの状態に意図してなれるようになるよ)


「謹んでお受けさせていただきます…」


(フフ…苦しゅうない…ついでに私の話し方だが喋るようにもしてあげよう)



へへへ…なにもなくても受けるつもりだったんだが…思わぬ収穫があったぜ…



(フフ…本当ならあの状態以上に力を与える予定だったけど…少なくなった…力の贈与って大きければ大きいほど疲れるからラッキー)



なんか聞こえた気がするけど気のせいだろう…きっと…



(よしじゃあ今からやろう!私からボロが出る前に…じゃなかったいち早く戦場に復帰するために!)


「やっぱり少しちょろまかしてるだろこのクソババア!」


(はーい?もう力の贈与始めてるから早く体の方に戻ってねー?クソガキ?)



こいつ次あったら絶対に力を奪い取ってここから追い出してやる!


クソババア覚えてろよぉぉーー………………







お読みいただきありがとうございます!


もしよろしければ★と♡、フォローのほどをよろしくお願いします!


ようやく主人公無双ができそうだぜ…(フラグ)





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る