第四十二話 狂える要塞(別視点)
(別視点)
「決まってる?何言ってr──」
要塞死人に接近しようとした瞬間、土を踏み抜いたはずの右足に鎖が絡みつき一瞬動けなくなったところをいつの間にか迫ってきていた拳で殴られ、HPが2割ほど持っていかれる
「っな!?」
「鈍いな…」
「っうぐぅ…!」
拳で殴られ少しふっ飛ばされた先でなんだかヤバそうなトラバサミが待ち構えていたので避けた瞬間トラバサミが霧散して空気弾に撃ち抜かれ、HPが一割削れる
追加で空気弾が3発飛んできたが、全て躱したが今度は左手が丸ごとなくなる…!
「ぼーとするなー![
「…っぐ…少々めんどくさいのぅ…!」
「普通は面倒くさいで済まない攻撃なんだけどねー…」
「おい!副リーダー!お前がいないとこっちに攻撃が飛んでくるんだよ!しっかりしろ!」
落ち着いて左手を見ると全くの無傷だった。幻覚罠だったのか…
「おや思ったより早く幻覚が解けたのぅ…次はないぞ…」
「やっぱり仲間は頼りになる…お前はもういないみたいだが…?」
「何を知ったような口を…」
見合っていた状態から、再びお互いに距離を詰め始める
俺はインベントリから小盾を取り出す
「そんなもので儂の攻撃が防げるとでも…?」
「何事もチャレンジは大事ってね!」
爺さんが急接近し、俺に向かって拳を振り下ろす。それに合わせて小盾を移動させて小盾で拳を受け流す。
そして隙だらけの鳩尾に蹴りを入れる
それと同時にさっき撃った一号の弾が大きく湾曲し御老体に突き刺さる
弾が突き刺さると爆発もおこし、周囲に白煙が充満する
煙の中で戦っても分が悪いためすぐさまバックステップで後退する
やがて煙が晴れて爺さんの姿が見えてくる。倒せていないことはわかっているが決して少なくないダメージが入っているはず──
「さっきのは中々痛かったぞ…」
「見たところ外傷はないねー」
「文句はこの体に言ってくれ…」
普通なら即死してもおかしくない量のダメージが入っているはずなんだが、爺さんはダメージどころか外傷もない
ていうか再生してる…
「自動修復する要塞を相手してる気分だよー…」
「それもかなり高性能で早いやつな…」
「儂はようやく気分が乗ってきたのだが…さぁ、まだまだこれからじゃぞ…!」
罠の数がさっきよりもかなり増えた気がする…頭使わせるのやめて…
気分が乗ってきたらしい爺さんは俺へと急接近してくるかと思いきや、一号の後ろに回り込んだ
「後ろにいるぞ三号!鳴らせぇぇ!!」
「─っ![地鳴りぃぃぃいい]!!!」
[地鳴り]は広範囲に無差別な地属性ダメージを与える攻撃であり、罠破壊も足止めもできる。三号のSTRならば爺さんも含めてダメージが入るだろう
「良い判断だが…考えが浅いぞ若造…!」
「──っ!転移したか…!?」
[地鳴り]が爺さんまで到達する前に転移のようなもので姿がきえ、すぐに探すと三号の背後に爺さんが移動している!爺さんは手に持っている盾を大きく振りかぶっている…!
「三号!後ろ──」
「もう手遅れじゃ…!」
無常にも盾は三号に振り下ろされ粉砕する。ほとんど全快だったはずの三号がポリゴンへと変わる
地面は陥没し、三号がいたはずのところは塵一つ残っていない。
「二人目…」
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