山を移さば小石から ― 中国人とは何か V.3.1
@MasatoHiraguri
第1話 はじめに
ケネディ大統領 (米国 第35代大統領(在任: 1961年1月20日 - 1963年11月22日))は「アメリカ人はまだアメリカ人になり切っていない。三百年程度では民族の血は完全に混ざり合うことはないからだ。少なくとも1,000年経たなければ、本当のアメリカ人にはならない。」なんてことを言ったそうです。(落合信彦氏の本)
確かにアメリカ人を見ると、スポーツや学問で素晴らしい人が居るにはいるが、人間的にそれらしいフリをしているだけで、本当に「熟れた」人を見ない。それを描いたのが米映画「ブレードランナー」1982年です。ここに登場する「レプリカント」こそがアメリカ人そのもののことなのです。
(過去がないということが、決断が早い、融通が利くというメリットになるのは、ケネディのような優れた指導者に率いられている間だけで、凡庸な指導者の元では、個人では軽佻浮薄、集団としてはまとまらない。今のアメリカは、やがて「ヨーロッパになる」前の段階に、来ているのかもしれません。 韓流・超凡庸・指導者たちの支配する日本が、辛うじてここ10数年間「もっている」のは、日本人が「アメリカ人とちがい・中国人に近い」人間としての歴史を持っているから。)
そして、戦後「設立」されてからまだ100年も経っていない、(アメリカ的な)韓国や台湾も同じです(自然発生的でなく、国際資本家の手によって「会社」のようにして作られた「国家」です)。
彼らは「ここ100年足らずの歴史しか実感できない」教育を施されてきている為、どんどん「アメリカ人」化しつつある。韓国人は爾来グチャグチャですが、かわいそうなのは台湾人です。せっかく、中国人と同じく何百万年という過去をもつ民族でありながら、蒋介石夫婦が彼ら台湾人の「アダムとイブ」になってしまっている。
まあ、「現状維持」というごまかしがこの先も通れば、中国の中で最もアメリカナイズされた特異な省として存在できるでしょう。しかし、「西洋的な金と自由」があっても、人間の芯・核となるものを自覚できないまま大人になる台湾の子どもたちはどうなるのだろう。ルーツ亡きまま、若しくは希薄な自意識・曖昧な自分のまま、韓国人と同じように彷徨うのだろうか。
日本人や中国人の移民とは、時の政府が無能で国民に飯を食わせることができなかったので、仕方なく海外へ出ただけであり、日本人であり中国人という意識は厳として存在する。異国の地で、何世代にも亘って血が混ざり顔つきが変わっても、永久に日本人・中国人であり続ける。 日本人は移民先でかなり(顔つき・体型は)同化してしまいますが、中国人はどこへ行っても顔も精神も中国人です。在日韓国人のように偽名を使って日本人のフリをする、なんてことは決してしない。
自分たち民族の名前と顔と魂に誇りを持っているから(恐らく、芸能人以外、中国人は整形なんてしないでしょう)。 内戦で何十万人も虐殺されたニカラグアで、コスタリカのジャングルで、ベニスの工場労働者たちがすむ郊外で、グアテマラのほぼ100パーセントがインディオという町で、堂々と「中国」の看板を掲げ、話してみればやっぱり中国人らしい中国人に出遭うと、大きな驚きと安心があります。
10年前に別れた元妻は、800年前に日本へ渡ってきた中国人の末裔です。日本へ来て以来、一度も中国人と結婚したことなく、完全に日本人コミュニティの中で生きてきました。しかし、私は10年間彼女と暮らし隣家はその実家でしたが、彼らの中に「中国人」を感じることが何度もありました(それが理由で離婚したのではありません)。
「血は水よりも濃し」。日本にどっぷり浸かり800年経っても「数百万年の中国人の血」は消えないのです。そして、彼女の一族は今までそれでうまくやってきたし、これからも日本人として続いていくでしょう。自分の核となるルーツを明確に自覚できる者は、精神が分裂して消えていくことはないのです。
2023年10月23日
V.1.1
2023年10月24日
V.2.1
2023年10月25日
V.3.1
平栗雅人
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