彼女魔法使いである

かまぼこ

プロローグみたいなじゃないよ!?

 俺は冒険者をやっている。ただの普通の冒険者なんです。これからパーティーメンバーたちとダンジョンに向かうところだ。俺のパーティーはCランクだ。このパーティー自体が”強くなって、ランク駆け上るぞ!”よりも”ゆるっとやりましょう~”という雰囲気なので、、、遊び?みたいな感じでやってる。だが正直・・・・楽しい!!むっちゃ楽しい。まだ組んで二日ぐらいしか経ってないけど、、、楽しい!


「ダンジョンもう着くね!」


 この先頭に立ってくれてるのがリーダーのフェイ。俺を誘ってくれた人だ。感謝しかない、こんなにいいパーティーには入れて俺は心から感謝してるよ。


「敵、、、、俺、、、、、、倒す」


 この怖いやつは戦士のリゼル。むっちゃ強そうでしょ?筋肉もごっつあって、背も高いし。でもね普通。うん・・・・普通。特にすげー!とかつえー!とかないよね。


まぁこんな感じのパーティーなのだが、なぜ俺が誘われたのかを振り返っていこうと思う・・・



***


 あれは春の匂いを感じるあの日のことだった。簡単に言うと入学式とか始まるときってことね。冒険者になりたてで右も左もわからず一人でだらけながらだらだらやってたら突然・・・


「あぶなーーーーーーーーい!」


 なんか俺の顔スレスレに斧が飛んできた。意味わかんない。なんで。危うく大怪我するところだったのだが!?てか大怪我じゃすまないのだが!?


「よかった~斧無事で!」


「斧かい!!!!」


 うっかりツッコんじゃったよ。そりゃそうだろ俺の心配しろよ。こちとら死ぬ可能性あったのだが?こっちの心配よりも斧の方が優先されるってどうゆうこと?


「あっ、人いたんだ~こんにちは」


「あ~こ・・・こんにちは、、、」


 人いたわってなに!?俺のこと気付いてなかったの?俺そんなに存在感無かったかな?


「ここにいるってことは・・・初心者さんですか?」


「そうですね初心者です」


「へ~頑張ってください!!」


「ありがとう.....」


 そういって去っていったのだが。なんだったのだろうか。そんなことよりもスライム殺しまくらないといけないんだった!


「あぶなーーーーーーーーい!!!」


 今度は何!?もういいよそれ。飽きた。どうせ今度はそんなもんでもないんでしょ。いいよ。もうめんどくさい。


「あっ、、、、」


 なんか背中にねっちょりした感覚があるのだが。めっちゃ不快なのだが。


「すみません、スライム投げしてたら当たっちゃいました!!!」


「スライム投げって何!?」


 なんで投げてんのスライム!?スライムって投げるもんじゃ無くね?あれ殺すもんでしょ。つか誰と投げ合ってたん?


「すまん、、、、、当たった」


 でけぇ。えっと人ってこんなに大きくなるの?身長何センチだよ!?有り得ないだろ。こんなに筋肉あって横にも縦にもでかいって。格闘家とかなんかですか?お相撲さんですか?横綱目指しててもおかしくないよこれ。


「大丈夫すよ」


「よかった~」


「無事、、、、安心」


「あの~よかったら一緒にやりませんか?」


「えっ、、、何を?」


「斧投げ!?当たったらいいなスライム殺し!!!」


「怖いな!?」


 何やってんのこの人たちは!?そもそも何それ?なんで斧投げで殺そうとしてんの?てかなんでスライム俺の背中にくっついたの?意味わかんなすぎて?の感情しかわかないが。


なんやかんやあって俺もこのよくわからん遊びを一緒にやることにした。意外とおもろいよ。あのでけぇ人すごすぎるんだよね。斧スライムにあたると弾け飛ぶんだよ。だから周りべちゃべちゃになってるんだけど。だからね俺の背中に当たった何かってのが謎解けたのよ。よかった~とかないけどねスライムだから。普通に不快。


この遊びは夜まで続いた。そしてこの三人は夜の街へと消えていった....


「パーティー組もうよ!」


「OK!!!」


これがこのパーティーの結成秘話である。なんかもっと普通に出会いたかったというのは置いといてこれが二日前に起きた出来事である。



***


「なんかダンジョン簡単じゃね」


「う・・・うん」


「簡単、、、、すぎ」


 なんか二人とも浮かない顔してるな。なんで?


「ボスだ!!!」


「WOW!?」


「でた、、、、」


 よ~し、いつものバフかけていくぜ!


「”筋力強化パワーアップ!”、”耐久強化ディフェンスアップ!”、”脚力強化アジリティアップ!”」


「「(゚∀゚)キタコレ!!」」


「「おら!」」


「えっ・・・一撃!?」


 なんと一撃でボス倒しちゃったらしい。あの二人強くね!?俺のバフそんなに強くないけど?だって昨日とか”なんか強くなった気になるかな”とか言ってたし。俺もしかして要らない子だった?




このときはまだ知らなかった。てかこの男だけ知ってなかった。自分が意外と強いということに.....


でも自分は指定できないけどねwwwwあいつ誰かいないと無理だけどねw一人だとただの雑魚でワロタ。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る