第5話 決意
「すごい人ごみだな。本条さん、大丈夫?」
「大丈夫よ。歩けないくらい混んでいるね」
「じゃあ、行こうか」
「うん」
私達はシフトの空き時間を使って縁日やその他の屋台をめぐった。そうして軽音楽部の演奏を聞き終わった時、誰も歩いていない階でついに告白した
「坂本君、あなたが好き。これからもずっとそばにいたい!」
「それが答えだな」
見ると、いつの間にかタンコロリンさんが立っていた
「はい、タンコロリンさん」
「分かった。坂本健、座敷わらしを頼む」
「はい!」
こうして私達は結ばれた
それから5年経った大学2年生の秋、百鬼夜行が行われているなか、私達は皆既月食で赤くなった月を見ながら我が家となった坂本君の家で過ごしていた。
「坂本君、そろそろよ。ねっ、ハグして」
「うん」
坂本君がぎゅっとハグをする。
「じゃあね、坂本君」
「じゃあね、本条さん」
そうして坂本君は光の粒子となっていく私をずっとハグしていた
完
座敷わらしの恋 女神なウサギ @Fuwakuma
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます