第2話 隠キャの初恋

俺は中学校の教室にいた、「あいつずっと一人じゃねw」「誰か話しかけてあげなよw」「友達になってやれって」 そんな誰かの笑い声が聞こえる。

もちろん、それが優しさや気遣いじゃない事は分かった。

「友達になってやれ」なんて言う奴は自分は俺なんかと友達になる気は無くて、結局笑いのタネが欲しいだけだ。

田舎の、、今と違ってスマホもそこまで広まってなかった学校は小さな社会で、その中で居場所を求める力もなくて、、、そんな感じだ。

だから俺は授業中絵を描いていた、「嫌な奴の嫌な顔」をとことん醜く。

教員もクラスの奴も、絵の中ではバカにしていて、

「底辺な自分を取り巻く嫌な環境は俺に相応しくなくて、俺だって本当は…」そう思いながらノートや、プリント、教科書にも書き殴っていった、

そんな落書きは時々誰かに見つかっては、取り上げられからかわれていた。


そんな時に出会ったのが「ひなさん」だった、のちに俺が今に至るまでネトストする事になる初恋の相手だ。

最初はあいつにもいじられていた気がする、別に好きなんかじゃなくてウザいな程度に思っていた。

でも好きになっていた、正直可愛かった、女子バレーで締まった身体はおそらくキツキツで、こいつを犯せたらどんなに良いだろうかと妄想した。


最低かも知れないが、男の恋愛なんてこんなもんだ。

俺は好きな奴が自分とヤらないなら、別に死んで構わない、何故ならどうせ他の奴の穴になるからだ、

「例えば好きなプラモデルが売っていたとして、そのプラモデルが自分の嫌いな奴の手に渡る事がわかった時、別にその玩具がどうなろうが構わない、むしろ壊れて欲しいと思うはずだ。そう言う事だ」


そして当然、俺に好きな女なんて手に入らなかった。


ハショるが、このまま高校へ行く事となり、話す事は無かった。

だが、俺は諦めてなどいない、そいつの個人情報は当然持っていた。高校へ上がりスマホを手に入れた俺は知っていた「ひな」の全SNS垢をフォローし、話しかける事にした。

最初に話しかけたのはTikTokでコメント欄で、こう連投した「可愛いね」「〇〇中の人だよね」「脱ごうか」

当然ブロックされた。予想外なのはひなが鍵垢にした事だった、これで俺はひなの投稿を見れない、

次にTwitterに話しかけた、「〇〇学校のひな?〇〇に住んでるよな?金払うからやらせろ」こんな感じだった気がする。無論ブロックされた。


「おもんな」「キモ」多分ここまで読んだ奴がいればそう思うだろ?

ひなの口癖も「おもんな」で、よく言われていたな…


俺は他人に好かれる事が苦手だった、「良くすれば?」「優しくすれば?」「普通に話せば?」それはわかってるが、人に良くされたり、友好を最初から持たれると罪悪感を感じるんだ。その結果、素でいられなくて疲れて全く話せなくなる、これが俺のリアルの人間関係パターンだった。

自分を嫌ってる奴にはなんだって言えるし、長く関わらなくて良い奴には何でも言えるが、例えば「遊ぼう」とか「好き」とか、そんなリアルの俺じゃとても言えない言葉も、キモい事を言って一度嫌われるワンクッションを挟まないと言えなかった。

リアルの自分自身として人に関わる事が生理的に無理で、「これは絶対自分なんかじゃない」そう思える言葉を吐く事が俺を大胆にさせてくれた。


この俺の性格は大人になった今に至るまで、治らなかった。

他人に好かれたいと同時に、人に俺自信に対して、まともな好意を持たれるとしんどくなる俺はブロックされてからも何度も別垢でひなに話しかけた。


「キモい」「絶対に無理」「お前下心だけだろ」俺はとことん嫌われた。当たり前だ、

初恋だった「ひなさん」も大人になり見た目は大きく変わっていた、俺は罵倒された事より、その容姿の変化にショックを受けた。あのあどけない、可愛いひなは居なくて、岐阜の彼氏とやらに汚された性格の悪い阿婆擦れがいた。


俺はひなと話さなくなった中2からの5年間で逮捕されていた、中学生とヤって捕まったのだ

俺はあの頃のひなが好きで、幼い女にひなを重ね何度か抱いていたが、とうの本人は阿婆擦れって感じで…。

俺は脅しまくって、襲いまくって、孕ませて、殴り倒して、、、そんな考えをしていた。


俺の初恋はどうもあまり良いものでは無いらしい、そう思った。





言い訳になるかも知れないが、俺も昔は素直だった、

周りに嫌われ捻くれた気がする。

   続き→いじめ編へ



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