中途半端な記憶喪失には困りました。
tamuumu
第0話 微かな記憶
あぁ、自分は幸せ者だ。
君と言う人と付き合えて。
何度思っただろう?君の事を守りたいと。
綺麗で希望に満ちている瞳。
誰にでも優しい態度。
どんな状況でも楽しむその姿勢。
そんな君に自分は惹かれていったんだろう。
自分はここまで人を好きになるという感覚を感じたことはない。
君と出会うまでは...。
君に告白して成功した時は、心臓が飛び出るくらい嬉しくて、同時にびっくりした。
自分から告白しておいてびっくりした。っておかしいよな。
今冷静に振り返ってみて思うよ。
「さて、明日はデートの日か。
明日はたしか朝の9時駅前に集合だったな。
今のうちに明日のデートプランと持ち物をチェックしとこう。
ついでに明日の天気もスマホで確に...ん?」
天気予報をスマホで確認していたら妙なニュースが流れてきた。
「ひき逃げでカップルが意識不明、なお容疑者はそのまま逃走か…」
目に入ってきたのはひき逃げのニュースだった。普通ならひき逃げのニュースなんてあまり気にしないのだが、そのひき逃げにあった人達がカップルだったことを知って少し気になってしまった。
「カップルがひき逃げされて、しかもどっちとも重症か。場所は、交差点のど真ん中か。しかも、目撃者によると車は結構なスピードでひき逃げしたらしいしな。それは避けれんわ。」
俺は可哀想だと思いながら、明日の準備を再開した。
時刻はすでに深夜0時を過ぎており、自分もあくびが出るほど正直眠い。
「よし、明日の準備は完璧。もう今日になってしまったし、早く寝よう。」
そして、自分は布団に入ってすぐ眠りにつき夢を見る。
君とこれから付き合って行く覚悟を決めたあの日。
君に見合うように努力しようと決心したあの日。
俺をこんなにも夢中させてくれるようになったあの日。
全部の記憶が宝物だ。
本当に君と出会えてよかった。
ありがとう。
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