第2話【冒険者、カワイイ子猫ちゃんだった】
吾輩は猫である名前はまだない
そう、吾輩は「猫」だったのだ。
というか
虎の魔物だと思った生物は
普通に少し大きめの猫で
俺はその猫が産んだ子猫だったらしい。
単に俺自身が小さいので
周りが全て巨大に見え
親猫が巨大な魔物に
見えていただけだったのだ。
その事実に気がついたのは
ヨチヨチ歩きが出来るのようになった数日後
そのおぼつかない足取りで
親猫の目を盗み
巣の外へ脱出を試みたときだった。
奥ばった巣を抜け
視界が開けると
そこには巨大な建造物と
忙しそうに歩を進める
巨大な人間達がいた。
何もかもが巨大だった。
そして、それを直視する事で
周りが巨大なのではなく
自分が小さいのだと理解した。
そして俺の脱走に気がついた
親猫の登場により
今回の俺の冒険は終了。
数日間、俺は親猫に
顔をベロベロ舐められながらも
多少の情報を手に入れる事ができた。
先ず俺ら猫親子は野良猫のようで
廃墟の一角に居を構えているようだった。
家族は全部で
母猫(茶色)
俺(白色)
弟(茶色)
妹(茶色)
計4匹である。
それと外を歩いている人間達は
魔法を全く使わない。
正確には魔法は使わないが
「スマホ」だの「クルマ」だの
魔力の感じられない魔道具は
頻繁に使用していた。
この世界は魔法が発達しなかった事で
魔道具などの
アイテム生産系の技術が発達した世界なのかもしれない。
因みに、俺はこの世界でも魔法は使えた。
ただこの世界の影響なのか
子猫に成り下がった影響なのか
使用出来るの魔法のレベルは
ガクンと下がっていた。
・・今分かってるのはこんな所かな?
親猫にベロベロされながらも
情報整理をしてみたが
何にしろ情報が足りない!
これからどうするかを考えるにも
根本的な情報が足りな過ぎて
方針が定まらない!
・・あー、少し考え事をしただけで
また眠気が襲って来た。
とりあえず、もう少し俊敏に動ける身体を手に入れる為にも
この子猫の身体を休ませる事にしよう。
寝る子は育つと言うし
沢山寝て早く大きくならないとな!
こうして俺の事前投資
(ぐーたらな生活)
がスタートしたのだった。
~キャラ紹介~
【母猫】
大きめの茶色い雌猫。
子猫達を溺愛している。
3話は明日
10月26日7:00に投稿予定です!
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