第2話 オニヤンマ

「ねえ、何がいい?」

何がいいだろう。


どうせなら、なかなかなれないのがいいな。

・・・って、何でも無理なんだが・・・


「じゃあ、オニヤンマにする」

「オニヤンマ?」

「うん。丁度寿命が5年だし(全うできればだが)」

「ファイナルアンサー」

アンサーって・・・


「了解。貴殿『鬼頭正人くんの御霊を五年間オニヤンマに転生する」

初めて出たな。

僕の名前。


出ないと思っていたが・・・


「転生!!!」


光る。

転生というより、疑似体験になるのだが、まあいいや。


で、僕は5年間オニヤンマになることになった。


そう、卵から。

卵なのに意思がある。


兄弟が沢山いるな。

成虫になれるのは、僅かなのだ。


まあ、5年間楽しむのだ。

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