短編「おかえし」

春野日差

第1話

始めてあったときはいつだったろうか。

そのときからなんとなく気づいてはいた。

この子はきっと俺を好きになる。

悪い気はしなかったよ。

でもね、君の気持には答えられない。

君はとても個性的で、魅力的ではあったけど、

個性的というより、むしろ・・・

君は俺への気持ちを抑えられないみたいだから、

俺が決着をつけてあげようと思う。

バレンタインのお返しに、

この胸のポケットにあるものを。

そうすれば、俺は安心して勤めに出られる。

君は喜んでくれるかな。

好きな人からの、この刺激的なプレゼントを。

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短編「おかえし」 春野日差 @harunohisasi

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