これが異世界ってやつ!?
いきなりの展開に頭が追いつかない…
部屋でマンガ読んでて、眠くなって、寝て…
起きたらこの状況…
…服は寝た時のっていうか起きた時のまま。
顔や容姿は鏡がないからわかんないけど、きっとそのまま…だよね…?
そして、ここは…
森?
この状況…
寝る前まで読んでいたマンガのひとつにありそうなシチュエーション。
現実感のない頭で現実感のない考えがひとつにまとまる。
これは…
もしや…
異世界転生ってやつ!!??
いやいや、ほんとにあんの!!??
この状況をどこか喜ぶ自分と、いや、あり得ないと否定する自分。
そんなわたしは一気に現実に引き戻された。
「<∂∝∪∪∨∵ν∥」
何を言ってるかはわからないけど、人?がいるらしい。
うわー、これはどう対応するのが正解なの!?
ぼけた頭であたふたしていたわたしは対応が遅かったらしい。
既に捕捉され、様子を伺われている。
20mほど先に男性と思わしき人物が2人。
…どうしよう…!!!
何が正解!?
男2人に本気だされたらどうしようもないよね…
考えたくもない予想が頭をよぎる。
「あ、あの〜…」
!!!
全く予想もしていない展開がきた。
「言葉…わかります?」
男性2人の後ろからおずおずと黒髪美人な女性が話しかけてきたのだ。
『あ、あ!わかります!』
キョドるわたし。
「≯∵∫%≯∨∫≮%⊄」
黒髪美人が男性に何か話しかけている。
「あ、先言っててって言っただけです。安心してください!」
『あ、なるほど。』
「ところであなた、何やってたんです?こんな真昼間からこんなところで1人で。まぁ察しはつきますが…」
『察し?え〜とですね…』
わたしは身に起きた出来事をありのまま話した。
「…つまり、簡単にまとめると、寝て起きたらここにいた、と。」
『まぁそうですね。信じてもらえるかわからないですが…』
「信じますよ。」
『ほんとですか!?頭ハッピーセットじゃないですか!?』
「は、はっぴー?」
『失礼しました…』
「いや、信じるというのもですね、あなたが初めてというわけじゃないからなんですよね。」
『そうなんですか!?わたし以外にも転生者が!?』
「て、てんせい!?それは知らないですが、先ほどの男性のうち1人はそうですよ。」
『はぇ〜。そうなんですか…』
「私達はですね、時々あなたみたいな人がでてくるので定期的にこの森を巡回してるんですよ、先ほどの男性…ギャランさんもここで保護しました。」
『てことはわたしも保護を?』
「そうですね、家とかもないでしょう?」
『…はい』
「なら私達の街、エンユードへいきましょう!わけありの人達ばかりですよ!」
ニコォ
『わ、わけあり!?』
「はい!わけありな人達が多いですが支えあっていきてます!!」
「といってもヤクザな人じゃないですから安心してください!」
『…ヤクザ…?』
「…あ、今のは聞かなかったことに…」
『気になりますよ!!!!』
「いやー、みんな気のいい人ばかりですよ!!気にしない気にしない!!」
『うぇぇ…そんなぁ…』
この黒髪美人はきっとポンコツ枠なんだろう…
わたしはそう思いながら、彼女らの街へ歩き出した。
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