第34話
(どういうことだよいったい・・・。今はただのはずだろうが!!)
そんな彼に対して俺は言葉を返す。
「参加ですか・・・この国がそれに参戦するとは思えませんが?」
と。
それに対しての彼の答えはと言うと
『貴方は勘違いをしていらっしゃいますね?』
だった!
そして続く言葉に思わず俺はぽかんと口を開けて呆然とすることしか出来なかったのだ!
だってそうだろう?
まさかそんなことは知らないからな。
「20世紀まであと15年あります!!」
と言い放ったんだぜ!?
これに俺はついついこう返してしまう!!
(それマジか!)
とな。
そんな俺の言葉に気を良くしたのか彼は『ええ本当ですとも』
と言いながら説明してくれたんだが、俺も落ち着く必要があると思ってから口を開くことにしたんだ。
「ではそれだけ時間があるのならこちらにとっても予定が大きく違ってきますね」
そんな俺の言葉を聞いた清水寺次郎兵衛はニヤリと笑いながら言葉を放つ!
「今までの貴方であれば・・・ですよね?」
そんな彼の言葉に対して
「ええ、まぁ・・・」
と。
(というか何を言っているんだこいつは?今までとは違うことなんてこの現代には・)
俺がそう思うのも無理ないと思うんだけど彼は尚も言葉を続けていったのだ!
「認識が甘いな~っと思いながら話を聞いていましたけどね」
そんな言葉に俺は焦りつつこう答えるしか無いじゃないか。
『はあ?いったいどういう事でしょうか?』
ってね。
当然彼も話を続けてくれるわけだ!
「歴史の流れがこの先大きく変わるのは間違いありませんけどね~。けど・・・その流れに関係無く進行することが出来ます」
そんな清水寺次郎兵衛の言葉に俺は思わず動揺してしまうものの彼は構わず続けてくるんだ。
(一体なんだってんだ本当にこの『清水寺次郎兵衛』って奴は)
と思いつつも彼の言葉の続きを俺は聞いていくことに・・・。
「それはどういうことでしょうか?」
とね。
すると彼はニンマリとした表情でこう返してきたのだよ。
「貴方ですよ!貴方が中心になって事を動かしていただくのですからね?」と・・・。
(ちょっと待て!なんで俺がこの戦争の流れにかかわらなくちゃいけないんだよ!!おかしいだろうそんなの!!)
そんな俺の思いが彼に届いたのだろう。
彼はこう聞いてきたんだ
「貴方の一番の目的は何なんです?ただ私の目的を達成する為だけに動いていただけるのですかね?」
と。
それを聞いた俺はこう返すことにしたんだ。
「俺の目的ですか?俺の目的は『永遠の美』を手に入れることだ!」
とね!
そんな俺の言葉に更に笑みを浮かべながら彼は口を開く・・・。
「では私の計画に乗った方が良くはお思いになりませんか?」
そんな彼の言葉に対して俺も応えるよ!
「で、一体何をすると言うんだ?金なら無いぞ??大金持ちの貴方とは違ってな!」
とね!! そんな俺に対して彼はこんなことを言ってきたんだ。
「貴方の前に居るこの私『清水寺太郎兵衛』の目的はただ一つ・・・。」
(うんうん??目的がなんだ?)
と。
そんなことを思っていた俺に対して彼はこう言い放つ!
「娘である『吉子姫』を救出しその婚約者であった松本良順と共に逃げ出すことだ」
と言うではないか!!
(なるほどなるほど、そういうことね!ならば乗ろうじゃないかその計画に。俺が協力することで歴史の道筋も変わらずに済むんだしな。)
そう思った俺は直ぐに返事を彼に返すことにしたさ!
そんな俺の言葉に驚きを隠せなかったのか彼はこう言って来る!!
「いいのですか!?この計画はあまりにも無茶が過ぎていますがね。失敗すれば吉子姫とその御家族は・・」
そんな彼の言葉に対して俺は・・・
『構いませんよ!!もとより成功させればいいだけですから』
と。
俺は清水寺次郎兵衛に対して、これからの行動を全て打ち明けたのである!!
「私が成そうとしている事は理解してくれたみたいですね?」
そんな俺の言葉に彼は心底驚いたという顔をしていた。
(なんで驚く必要があるのかが正直理解できないんだけどな・・・)
そんな俺の心の声など届いていないのか尚も彼からの言葉は続いたのであった!
「もしや私を説得するつもりで全てを話してくださったのでしょうか?」
そんな事を言ってくるもんだから俺も言ってやったのさ。
『そんなことは考えていない!ただあんたには知っていてもらいたかったから話したまでだ!!』
そんな俺を見た彼は何か少し考えていたみたいだけど、しばらくして俺にこう言って来たのだ。
「どうやらこれ以上話し合っても無駄かと思われますね~それではそろそろ解散いたしましょうか?」
そう言ってきたので俺は
『そうしましょう』
と返事をしたのだが・・・。
別れ際に清水寺次郎兵衛は俺にこう言ってきたんだ。
『これでようやく貴方と組むことが出来るな』
っとね。
それに対して俺も言葉を返すのだった・・・!!
(何か釈然としないところもあるんだがそれはもういい)
「こちらも目的が果たせて何よりです」
そんな俺の言葉にニヤリと笑いながら彼はこの様に言葉を続けてきたのだ!
「ではまた近いうちに会いましょう~」と。
(もう二度と会いたくは無いもんだがね!)
そう思わずにはいられなかった俺なのさ。
そんな感じで俺と清水寺次郎兵衛との会談は幕を閉じることになったんだが・・・。
(人の命を弄ぶとは・・・とんでもない奴だな。あいつだけはここで粛清した方が世の為か)
そんな思いで一杯になってしまったぜ。
そして 俺は屋敷を後にするために襖を開け廊下へと足を運んだところで清水寺太郎兵衛がふとこんなことを言ってきたんだよ・・・。
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