Magical‪☆Rose

ぷぷ

プロローグ


私は風上かざかみひなた!

 

 

アニメや漫画が大好きな14歳!

 

成績はいつも真ん中あたりだし、ゲームもスポーツも上手くいかない。

 

でも、友達とアニメとかの話をするのは大好きで今も学校帰りに幼馴染のさやかと盛り上がってる。

私達は今学校帰りだから中学校の制服を着ている。青みがかったブレザーにローファー。違うところは私は胸元に赤いネクタイ、ポニーテールに黄色いシュシュをつけているけど、さやかは胸元に青いリボン、ミディアムの髪をおろして大人っぽいクリーム色のカチューシャをつけてること。私のシュシュとさやかのカチューシャは去年のクリスマスにお互いにプレゼントをした時の物なんだ!


「あ〜ぁ。私も魔法を使えたらなぁ〜」

 

「そうだね。もし魔法が使えたらひなたはどんな魔法を使いたいの?」


頭の後ろに腕を組みながら文句を言う私にさやかが聞いてきた。


「シャーロットちゃんの魔法みたいなちょーーかっこいい攻撃魔法!!魔法でモンスターをやっつける!!」


シャーロットちゃんってのは私達がハマってるアニメのキャラクターの1人で、

私が大好きな子なんだ!主人公の親友でパートナー!

とってもかっこいい魔法でモンスターを一瞬で倒しちゃうの!


「攻撃魔法か。ひなたらしいね。私は回復魔法かな。回復魔法でみんなの怪我を治してあげるの」


「回復魔法もいいね!さやかは回復魔法を使う聖女様にぴったりだよ!」


私達は魔法が使えないこの世界でどんな魔法を使うのか、どんな敵を倒すのか。

そんな話で盛り上がった。




しばらくして2人で横断歩道を渡っていた時、ふと左を見ると

車がスピードを緩めずにこっちへ迫って来ていた。


「さやか!危ない!」


さやかより早く車に気づいた私はさやかの背中を突き倒すように強く押してさやかを守ろうとした。

私も逃げないとそう思った瞬間にはもう、車は目の前で私の足は動いてくれなかった。


「私、死んじゃうのか」そう呟く私にはさやかとの思い出がよみがえっていた。


小さい時からずっと一緒で、物静かな性格のさやかの柔らかく笑う顔が大好きだった。

さやかと秘密基地を作って2人だけの世界で2人だけの秘密の話をした事もあった。

さやかは私が風邪をひいた時には心配して毎日のように家に来てくれた事もあった。

風邪がうつるといけないから手紙をくれた。

私達はまるで双子のようにお互いの気持ちがよく分かった。


一緒にいるのが当たり前だった。でも、私が死んじゃったらそれはもう当たり前じゃなくなる。

当たり前じゃなくなるのはとても悲しい。

私は家族に会えなくなる事よりもさやかと会えなくなることが悲しかった。


「ひなたぁ!!」


ハッとして声がした方を見ると、

地面にぺたんと座りこんださやかが私の方に手を伸ばし、珍しく叫んでいた。


さやかの声が最後に聞けてよかった。

そう思った私は声が出なくてさやかには届かないだろう私からの最期の言葉を口にした。



「ありがとう、さやか」



今までの事、全てにありがとう。

そして…さよなら。


…………バイバイ!



目の前が真っ暗になり、私は





真っ暗だった視界に急に強い光が差し込んで来た。


「まぶしっ!」


手をかざして思わず叫んだ。

すると誰かの元気な声が聞こえてきた。


「初めまして〜!風上かざかみひなたさん!!」


─────────────────────────────────

初めまして。 どうだったでしょうか?少しでもいいと思ってくださったでしょうか??小説を書くのはこの作品が初めてで、皆さんの反応にドキドキしています。良かったらコメントなどくださると嬉しいです。


次回、第1話は10/29 18:00投稿です)

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