狂人爆誕編
邪魔すんな殺すぞ。
「おにーさんちょっと遊ばない?」
「死ね。」
「ちょっと!主ああ待って!!」
どうしてこうなったんだろうか。余りにもこの世界は俺にとって過酷すぎる。俺が一体何をしたって言うんだね神様よ。
俺がこうなったのは約13年前の事だった。
「雑に強いからって調子に乗ってんじゃねえぞ!」
「黙れカス!」
そのまま真っすぐ顔面に向けて持っていたバックを投げる。中身は5教科書類に大量のプリント。その重量から放たれるエネルギーによってそのままふっとばされた不良を気絶させる。
俺はこんな生活がいつもだった。両親は酒クズのパチンカス。兄弟だって碌なやつじゃなかった。友達なんかまともに出来やしない。おまけに俺の顔を見るなり怯えて逃げるやつか喧嘩をふっかけてくるやつしかいない。
肉体だけは鍛えに鍛えた。何しろ何もすることは無かったしこれ以外出来ることがなかったからな。お陰で俺は喧嘩に明け暮れても平気な肉体を手に入れた。唯一の俺の趣味は自分を鍛える事だった。何しろ強く無かったら死ぬくらいの勢いで喧嘩がふっかけられるんだ。
今日も俺は家に帰らずにビジホに泊まる。金は不良共から上げた金だ。流石に善良な人々からカツアゲする程俺は落ちぶれていない。
そのままベットで寝た時だった。翌朝、俺は死んだ。そのままぽっくり逝ってしまったようだ。
そしてそのまま異世界転生させられたらしい。神も仏もいないようだ。もうゆっくり寝させてくれ。
俺は貴族の生まれだった。
次の子が生まれると捨てられたけどな。まあいいさ。こんな汚え大人はもう慣れた。俺は誰にも拾われる事は無かった。だから俺はもう自然で生きる事にした。
まさに山籠りって感じだ。流石異世界魔物やらがうじゃうじゃいたよ。だから全員殺した。最初は大変苦労した。でも今じゃドラゴンだって簡単に屠れる程に強くなった。何しろ3歳から鍛え始めて今で16歳。13年もあったらこうなるだろうな。
俺は魔法なんて一切使えなかった。というよりこれのせいで捨てられた。全く神様ってやつはどこまでも慈悲のない奴らしい。だから俺は決めたんだ。俺が築き上げた死体の山に気付かされたんだ。
俺の邪魔をするやつは全員殺せば何も怖くないって。
拾い物の白い剣を拾ってから俺は格段に強くなった。昔の身体からは想像もつかないくらいに強くなった。
ただ拾った場所がとんでも無く深い洞窟の底だったから少し大変だったが…
フラガラッハと刻まれていたが多分剣の名前だろうな。俺はこれを極限まで極めた。生死の分け目を反復横跳びするだけで強くなれる。簡単だろ?
そうして俺は持ってた武器を背中にくくりつけて運んだ。鞘なんて無い。OK?
慣れ親しんだ山を俺はようやく降りた。そうして変わった街並み。13年もあればそりゃ変わるだろう。と気にせず俺は降りて行った。
何も分からずなんていつもどおりだ。変わらない。
邪魔する者は片っ端から殺す。いつもと同じだ。
「にしても…いつの間にこんなに女ばっかになってたんだ?」
もしかしたら俺町を間違えたかもしれん。まちだけに。
「寒ッ!」
自分で驚くほど寒かった。
身体に使っていて浮かび上がった謎の文様によってそういうファッションなんだろうか?と思わせる方針で行く。腰巻きとか服は文様に合うように自作した。
「やっぱり薄着過ぎたか?」
文様に合わせる為にちょっと露出が多すぎるせいで若干肌寒い。
俺はこの時知らなかった。この街…いや…この国がサキュバスが完全に乗っ取り国の大半が淫魔になり変わっていた事に…
でもぶっちゃけどのみち邪魔するならぶっ殺すから関係ねえな。
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