第37話‐咆哮

 割れたステンドグラスの先に見える曇天の空。その向こう側へと飛び去って行く鳥竜種ワイバーンと、背に乗る少女と鳩——シー達一行を見届けながら、ジャンは「さて——」と、一息を吐きながら視線を移す。


 パリ、パリパリィッ——、と。視線の先にいた邪神の眷属たちは、力任せに身体の氷を砕くと、既に見えなくなったシー達の空へと視線を向けた。そのまま一行を追おうと入り口扉へと向かおうとした彼らの前へ、ジャン達が立ちはだかる。


 「——相手は邪神の眷属……不死身の化け物相手にどこまでやれるか」

 「不死身いえど……あの首の傷跡を見る限り、キメラ・・・のように無限に再生する訳じゃないでしょう。ならば……」

 「二度と立ち上がれないようにズタボロにしてやればいいという訳か……。ガハハッ! 分かりやすくていいではないか!」


 そう言って好戦的に笑ったジャンとカルナ。彼らの勇姿へ追従するように、傷だらけの衛兵たちも立ち上がり、邪神の眷族たちと相対した。


 台詞だけを聞くならば余裕があるように見えるが、それぞれ大剣と魔導銃を構える彼らの額には冷や汗が滴っている。近付かなければ分からないほど僅かに震える瞳孔が、その場にいる内心の恐怖心を表していた。


 しかし、そんな恐怖心など知らぬとばかりに、邪神の眷属たちは襲い掛かって来る。「来るぞっ!!」とジャンが叫んで間もなく、甲高い剣戟の音が鳴り響き始めた。


 「……」

 「……説明して貰おうか、エドモンド・オズワール」


 聖堂内に戦闘音が響き渡る中、その戦闘の中心部から少し離れた場所。二人の衛兵に護衛されながら、ディルムッドは力なく項垂れるエドモンドと相対していた。


 「……思えばここに護送されて来る前から様子がおかしかったな、貴様は。何かを知っているんじゃないのか? ……答えろ」

 「……知らん。私は……なにも、知らん……」

 「嘘を吐くな。知っているぞ……貴様が契約した神——黄金の神ミーダス・・・・・・・・の事は・・・。ミーダスの力を使って偽の金貨を市場に流していた事も、シャーウッド傭兵団との関係も、議会の寄生虫との黒い繋がりも……全てだ。お前が行った悪事の一切合切は……、全て——全て・・裏が取れている」

 「……っ」

 「答えろ、エドモンド・オズワール……!」

 「うぐぅっ、がぁ……っ!?」


 これまでの怒りが溢れ出たのか、ディルムッドは普段の柔和な相貌とは想像できない態度で激昂すると、エドモンドの襟元を掴み上げ、壁に押し付けるように締め上げた。


 僅かにつま先が浮き苦し気に呻き声を上げたエドモンドは、自身の首を締めるディルムッドの両手首を掴み、ブクブクと白い泡を口から吹きながら弁明を始める。


 「し、仕方ながっ、た……っ! 信仰を、捧げろと、言われたんだ……! ミー、ダスとの契約で……っ、奴に金貨を捧げなければ、ならなか、っだ……っ! わだじの、信仰心を示す必要が……あったんだ……っ!」

 「ふざけるな! そのミーダスとの契約を呑んだのは貴様ではないか! どうせ貴様が眷族になったのも、神の力に眼が眩みでもしたのだろう? ……私利私欲で神との契約のドツボに嵌り、そのツケを他者を巻き込み支払おうとした貴様の蛮行を……何故この私が許すと思うのだ!」

 「それ、は……」

 「……貴様が為した悪事でいったいどれだけの職人が職を失ったと思っている! 貧困に喘ぎ、餓死した者達の墓を……私がいったい幾つ建てたと思っているのだ!」

 「ぅぐ、ぁ、が——……っ!?」


 エドモンドの首を締め上げる力を一層強めたディルムッドを、「……議長。その辺りで……」と、衛兵たちが遠慮がちに窘める。部下の言葉に一瞬だけ考えたように静止したディルムッドは、大きく溜息を吐いて手を離した。


 そのまま崩れ落ちるようにして地べたに這いつくばったエドモンドは、「ゲホっ、ゲホっ……」と咳き込みながら、大きく呼吸を繰り返す。


 「……すまない、話が逸れたな。今はこの状況に集中しよう」


 佇まいを直し、普段の落ち着いた態度に戻ったディルムッドはそう言った。


 「エドモンド、嘘偽りなく答えろ。貴様はこの状況に心当たりがあるな?」

 「……っ。……。……ぅぅ、ぁあ……知ら、ない……っ! 知らない、知らない!! 私は、何も知らない……っ!! 知らないんだ……っ」

 「……、……貴様。この期に及んで……っ——」

 「——うるさい!! 私は何も知らない! 悪くない!」


 ここまでされても口を割ろうとしないエドモンドの態度に業を煮やす。握り拳に力を込めたディルムッドは、額に青筋を浮かべ、再び襟元に掴み掛かろうとした——と、その時だった。


 「……私はっ、私はただ……鍵を・・渡しただけだ・・・・・・……。本当に……ただ、それだけだ……」

 「……鍵だと? 何の鍵だ?」


 両手で頭を抱えたエドモンドがそんな事を口走ったのは。


 掴み掛かろうとしていた手を止めたディルムッドは、怪訝に眉をしかめ問い掛ける。


 「……地下で飼ってた……魔獣の檻の……鍵だ。捕まえて来た魔獣同士が、勝手に交配して……それで、産まれた……キメラ・・・の檻の鍵だ……」

 「っ……!!? キメラだと……っ? ……貴様っ、なんてことを!!」


 エドモンドの口から出て来た言葉を聞いた瞬間、ディルムッドの表情が驚きに染まる。そのまま罵詈雑言を浴びせかけようとした彼の元へ、「——議長! 後ろです!」と、焦ったような衛兵の声が入る。


 声に驚き咄嗟に振り向くと、邪神の眷属の一人が自分に襲い掛かって来ていた姿を見つけた。突然の事で対応が遅れるが、彼を庇うように一人の衛兵が剣を受け止め、もう一人が反撃する。血は吹き出すものの、怯む様子すら見せない邪神の眷属を見て、憎々し気に衛兵たちの表情が曇る。


 「おのれっ、化け物め!」


 それを見てディルムッドも加勢せんと、剣を引き抜いた。


 「……あぁぁ、うぅぅあぁああぁああああ……っ!!?」

 「っ……おいっ、待て! エドモンド!!」


 自身への注意が外れた一瞬を狙い澄ましたように、突如パニックに陥ったエドモンドが発狂しながらどこかへ走り出した。真っ直ぐと入口の方へと駆けて行く背中へ制止の声を掛けるが、止まる気配の無い彼を見て、ディルムッドは一度だけ聖堂内とエドモンドの背中を交互に見る。


 数秒程、考え込むようにフリーズした彼は「くそっ……!」と、床に転がった長椅子の残骸を蹴飛ばした。


 「……忘れるなよ、エドモンド! 必ずこの世の地獄を見せてやるぞ……!」


 遠ざかって行く背中にそう吐き捨て、ディルムッドは鍔競り合う衛兵たちの戦いに身を投じて行くのだった。


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 頼りない松明の明かりがユラユラと揺らめいている。その頼りなさを補うが如く無駄に数だけは設置された松明の受け籠……その全てに松明の火が置かれており、真っ暗な地下深くにあるその場所を、薄ボンヤリと照らしていた。


 「……ったく。エドモンド商会も面倒な仕事を残してくれたな」

 「全くだ。……何で俺たちが魔獣のエサやりなんてしなきゃならないんだよ。とっとと駆除しちまえばいいじゃねぇか」

 「できれば連れて来た場所に返したいらしいぜ? ……何でも、コイツらが元いた場所からいなくなったせいで、他の魔獣が活性化してるしてるらしい。生態系が崩れたせいで人里にまで被害が出てるんだと」

 「あー、なるほど……自然の事は自然に任せんのが一番って事か」


 場所は、先の鳥竜種ワイバーン騒動以降、現在は封鎖されている地下闘技場である。そこに隣接した魔獣たちの檻が並べられた部屋——幾つか存在するその魔獣部屋では、議会の衛兵たちにより魔獣たちの管理が行われていた。


 「お~い! そっちのエサやり終わったか~?」

 「おうっ、こっちは終わったぞー! そっちはどうだー? ヤケに魔獣共が騒いでるみたいだけど、まさか……なんかやらかしたんじゃないだろうなーっ?」


 幾つもある魔獣部屋の一室——闘技場から一番離れた場所にあるその一室を管理していた二人の衛兵達の元へ、仲間の衛兵がやって来る。エサやりで汗を掻いたのか……短髪の彼は鎧を脱いでおり、服の襟元をパタパタと煽っていた。


 ゆっくりと近付いて来た短髪の衛兵は「……違う」と、少し苛立たし気に言う。


 「……他の部屋の魔獣がうるさいんじゃない。この部屋の魔獣だけ・・・・・・・・・大人し過ぎるんだよ・・・・・・・・・。こっちはエサやりだけで一苦労だってのに……お前らばっかり楽しやがって……」

 「僻むなよ。後で何か奢ってやるからよ?」

 「まぁ、ここのエサやり担当は変わらないけどな!」

 「……この野郎ども~!」


 ケラケラと笑う同僚たちの自慢気な態度に、短髪の衛兵は歯をギリリと鳴らす。が、すぐにコイツらに何を言っても無駄だとばかりに、「にしても——」と。


 話題を切り替えるように彼は、自分がエサをやって来た魔獣たちとは異なり、異様に大人しいこの魔獣部屋の魔獣たちへと視線を遣った。


 ズラリと並んだ檻の中でウンともスンとも言わずに、ただじっとしている。狭い檻の中にいるせいで元気はない様子だが、エサもしっかりとやっているおかげで、特別に具合が悪そうな様子ではない。


 「——何で、ここにいる魔獣たちだけこんなに静かなんだろうな?」

 「あー、それは多分……奥の奴が原因だ・・・・・・・と思うぜ・・・・?」

 「奥の奴?」


 そう言って同僚の一人が指を差した先は、この部屋の一番奥にある鉄扉だった。


 巨大な扉だ。幼い鳥竜種ワイバーンくらいなら余裕で入りそうな大きさである。所々が錆びているように見えるが、扉に付着した赤茶けたシミの数々はおそらく錆ではなく……だろう。時間を経て変色した血が扉にこびり付いているのである。


 魔獣の檻か何かなのだろうが、中からは何も聞こえない。おそらくは音を通す隙間もない程に、分厚い扉なのだろう。何か凶悪な魔獣でも閉じ込められているのか、幾つもある鍵穴が不気味な空気を放っている。


 「……近付かないと分からないんだけどな? 扉に耳を当てると、中から鳴き声・・・が聞こえるんだよ。多分、中に桁違いにデカい魔獣がいる。ここの奴らが静かなのは、その中にいる魔獣のせいだと思うぜ?」

 「おいおい……お前ら、そんなヤバそうな魔獣にもエサやってたのか……? エサやりの時とか大丈夫だったのかよ……?」

 「あぁ、それは安心しろ。あの扉ビクともしなくてな? 全く開く気配が無いから、あの中の奴にだけはエサやってないんだ」


 あっけらかんとした態度でそう言った二人の衛兵たちは、お手上げとばかりに肩を竦める。彼らの話を聞き、恐ろしそうに少し顔を青くしていた短髪の衛兵だったが、扉が開かないというのを聞き「……そうなのか」と、安堵したように呟く。


 「一応、鍵がどこにあるかはこの闘技場内を探してるんだけどな? 正直、見つかんない方がいいと思ってるよ。なんかヤバそうだし……。悪いけど、中の魔獣には餓死してもらうしか——」

 「——それは困るね。あれは私のものだ。死なれては困る」

 「「「……え?」」」


 その時だった。不気味な声が響いたのは。


 自分たち以外に誰もいるはずが無い闘技場内に突如として現れた声の主——全身の皮膚が黒く、罅割れたような不気味な様相の男である。ぼろ布を纏った修行僧のような恰好をした彼の姿を見て、衛兵たちは咄嗟の事に動けなかった。


 「誰だ、貴様は……!? 一体どこから入った……!」

 「悪いけど……君たちに構っている暇は無いんだ。君達の相手は彼ら・・がしてくれる。腹が減っているらしくてね、ククク……もう少しエサ・・をやってくれないか?」

 「は……? 貴様……何を言って——」


 『——ゥルルル……ッ』と。衛兵の言葉を遮るように、彼らの背後から獣の鳴き声のような音が聞こえた。それが聞こえた瞬間、衛兵たち三人はギョっと大きく目を見開き、背後の方へと振り返った——、しかし。


 次の瞬間、悲鳴を上げる間もなく、彼らは喉元を食い千切られた。


 ビチャリ、と。血と共にその場に倒れ込んだ彼らだったものは、そのまま群がって来た魔獣たちの荒い呼吸に包み込まれて行く。それを然して興味も無さそうに見届けた不気味な男——邪神ウルは、すぐに次の興味を魔獣部屋の一番奥にある扉へと移す。


 「——おやおや……随分と薄暗い所に繋がれたものだね。ククク……さぞや、苦しい事だろうだけど、もう安心するといい。自由にしてあげよう・・・・・・・・・


 そう言って邪神ウルは、手に持った一つの鍵で次々と開錠して行く。


 「代わりと言っては難なんだがね……一つの私のお願いを聞いてくれないか?」


 ガチャリ、と。最後の鍵を開け終わると、重々しい扉が大きな音を立ててズレる。重みだけで僅かに空いた扉をゆっくりと開いて行ったウルは、真っ暗闇に包まれた扉の中へと視線を向けた。


 『——オォォォオオオオォォオオォォォォ……ッッ』


 ウルの言葉に答えるように中から聞こえた鳴き声は、静かに幾つもある口から獰猛な牙を剥き出しにしながら、ギョロリ、ギョロリギョロリと、四方八方から不揃いの目玉で、まるで値踏みでもするようにウルを見た。


 扉から僅かに射し込む光に照らされた赤茶けた肌を晒すと、その怪物はゆっくりとウルの方へと近付き……そして『キュゥゥゥォォォ……ッッ』と、怯えたように悲鳴にも似た甲高い声を上げて、数ある頭の全てを地面へと着けた。


 まるで家臣が王へと跪くように地面へ伏せられた頭の幾つかは、どこか鳥竜種ワイバーンのようでもあり、しかし犬のようでもあり、蛇のようにも見える。骨格から歪んだ不気味な頭蓋を垂れた怪物を「よしよし……いい子だ」と、ウルは、まるで自身の愛玩動物でも愛でるように優しく撫でた。


 「君には一つ、やって貰いたい事があってね……なに——多くは求めない。一暴れしてくれるだけでいいんだ。どの道、あのお人好しの大精霊は首を突っ込んで来るだろうからね?」


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 「……一応、撒いたみたいだな」

 「ケケっ……不気味だなァ、おい。随分と楽に逃がしてくれるじゃねェか」


 教区から離れた商業区の上空をシー達は飛んでいた。てっきり都市中で邪神の眷属たちが暴れているものだ思ったが……下の地上の穏やかな光景を見る限り、彼らが暴れているのは、さっきの教区だけのようだ。


 後ろから追って来る気配も無いし、一先ずは安心……と、いったところだろう。


 しかし、これからどうしたものか——。


 邪神ウルがこの都市に来ている事が分かった以上、戦いは避けられない。だが、今のウィータでは幾ら何でも荷が重すぎるし、いきなり最終決戦なんて……勿論、それだけ邪神ウルが本気だという事なのだろうが。


 「……」

 「ケケっ。心配か、嬢ちゃん?」

 「……うん」


 ああでもない、こうでもない、と。頭の中で策を考えてはみるが、ロクなものが思いつかない。ウィータもそれは同じなのか、しきりに敵を任せてしまったジャン達を心配するように、静かに表情を硬くして教区の方へ顔を向けていた。


 緊張感を解そうとテメラリアが気遣うように話し掛ける。


 「安心しろ。ジャン達は正教会の修道騎士だ……奴らは普段から、教徒の巡礼路を確保する為に世界中ではぐれ魔獣の討伐やら盗賊なんかのゴロツキを相手取ってる。いつの間にかそれが生業になって、冒険者なんて呼ばれるようになった連中だ……ディルムッドの奴も、ありゃァ傑物だな? そう簡単に死ぬタマじゃァねェよ」

 「……うん。わかってる。——でも・・


 テメラリアの気遣いに心ここに非ずといった様子のウィータは、何か気になる事でもあるのか、まるで独り言のように言葉を続けた。


 「……自分をころしかけたヤツを相手するのに、たったアレっぽっち・・・・・・でたおしにくるのかな」

 「……? どういう事だ、嬢ちゃん?」

 「じゃしんウルは、シーちゃん達に一回ころされかけてるんでしょ? ……なら、こんなのおかしいよ・・・・・・・・・。不死身のけんぞくになったからって、よーへい団のだんちょーは一回わたしに負けてるんだよ? わたしだったら、自分を追いつめたヤツをたおすために、自分より弱いヤツを使ったりしない」


 鬼気迫るその言葉に何故か聞き入った。思わずテメラリアと顔を見合わせる。


 一聞すれば、それは子供の戯言だったのかもしれない。しかし、背筋を抜けて行く薄ら寒い感覚がウィータの言葉を無視する事を躊躇った。しんしんと、まるで雪解け水が土に染みて行くように、シー達の魂に潜り込み、そして凍り付いて行く。


 「わたしだったら、もっとちゃんと準備する……もっと、もっと……何だって使う・・・・・・


 正に、そんな時だった。


 『——ォォォォォオオォオォォオォオオオオオオオオォォオッッッ……!!』


 都市中にその咆哮が轟き渡ったのは。

_____________________________________

※後書き

次の更新は、4月18日6時30分です。

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