第4話 ガチャと少しの義務感の為に戦え!
魔弾さんに引っ張られるチャコは精霊城内まで連れてこられて赤カーペットの廊下を小走りで進む。キョロキョロと周りを見渡すチャコ。
「お城の中はあまり来たことが無いです」
『チャコはガチャにしか興味ないポン』
「会議室を予約してあるんだ~。知り合いばっかりだから安心してよ
上位の魔法少女は数が少ない上、上位の魔法少女が戦う敵は、上位の悪魔なので共闘などで自然と知り合いになることが多い。狭い業界なのだ。
「なんだか本格的ですね? 魔弾さん」『用意したのに誰も使わないポン』
「だよね~。広場で十分だと思うんだけどさ、
その廊下は会議室の密集した場所で、使われていないのか人通りは少ない。
同じようなナンバープレートの付いたドアが等間隔で並んでいて、魔弾さんが指差しては確認していたが、ついに立ち止まった。
「ここだね! 手紙に書いてある。もしも~し!
「どうぞお入りください」
魔弾さんがドアをノックして、声を掛けると入室を許可されたのでチャコも一緒に入っていく。
部屋の中では二人の魔法少女が円卓に座って待っていた。
「
二人とも青いシスター服を着ていて、チャコと知り合いの魔法少女だ。真正面の円卓を挟んだ場所にに座っているのは肩までの金髪に
「よく来てくださいました魔弾さんと
言われて二人が席に座ったのを確認すると、最後に座った
「では、作戦の説明をします」
#####
悪魔の領域であるマーブル
悪魔は現代人の想像力から具現化した為、拠点を近代装備で固めているのだ。
しかしこの対応は
「【レヴィアタン】! ちょっと怖いけど、痛くないよ~! 反撃もしちゃう!」
『全くもって理不尽な光景ポン』
レヴィアタンには飛行の権能は無いので、自由落下する
理不尽なことに、レヴィアタンには攻撃を受け付けない権能が備わっているのだ!
自由落下のままに、
「ガチャレーヴァテイン!!」
その言葉と共に金色ガチャレバーの裏側から
「【
ガチャレーヴァテインは段々と巨大化して、空を覆うほどの巨大な大蛇と化し、チャコを守る様にとぐろを巻くと悪魔の拠点へと
攻撃の反動で落下の勢いを殺したチャコが、基地の中心部に着地する。
着地したチャコへ銃やロケットランチャーを持った山羊悪魔の攻撃が集中するが、反撃として振り回された大蛇のごとき鞭がひき潰して沈黙させた。
巨大な鞭の先端が鎌首をもたげる様に持ち上がっている。
「えーっと……壊せば良いんでしたっけ?」『そうだポン。携帯トロイは便利ポン』
懐から小さな木馬を取り出したチャコは、それを頭上に掲げて片手で握りつぶした。
潰した木馬は光り輝き、チャコの足元に魔法陣が出現して、その場に魔弾さん、
「喜ばしい事に、ここまでは順調ですね【
順調な作戦に頬を上げた
「よーやく出番だな! よっしゃ! 焼き払うぜ!【
先端に赤い宝石の付いた杖を悪魔の拠点へ突きつけた
杖から
赤色の光に
周辺を火の海に変えた
「悪い、
「お安い御用です! 【
燃え上がって
「そして私の出番って訳ね! 【
視界が悪い中、声を上げたのは魔弾さんだ。呼び名にもなっている魔法を発動すると、黄色い光弾が手の平に出現して号令に従い白い
しばらくすると白い
魔弾さんの【
白い霧の中へ魔弾が連打されるのを見守っている
ここまでの戦闘は
悪魔の拠点は危険な場所だが周辺地域に悪魔を供給してしまうので、早めに攻略する事が推奨されている。
推奨されているので貢献点が高めに設定されている為、上位の魔法少女にとっては美味しい獲物なのだ!
「流石は
『もっと貯金するポン……』
「そうだな! 久しぶりに全力で焼けて良かったぜ!」
チャコが居たおかげで思う存分焼き払うことが出来た
「ん~! 気持ち良いわね! 楽勝!」
魔弾さんは一方的に攻撃する状況を楽しんでいて、ちょっと危ない感じもするが悪魔という
その様子を眺める
上位の魔法少女が揃っていると悪魔の拠点も狩場みたいなもので、マーブル模様の空には悪魔の絶叫が
こうして魔法少女の手によって、悪魔から周辺地域の平和は守られた。
約一名は主にガチャの為に戦っているが、結果的に人々を救っている。
人々の為に戦え! 魔法少女よ……!
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