誰かに必要とされるかなんて

明鏡止水

第1話

誰かに必要とされるかなんて

わからないし

そもそも必ず要するってなんだろう

わたしがしねば

お通夜があって

お葬式がある

家族だけかもしれないね

そもそも式がないかもしれない

お父さんの印象的なはなしがある

おじいちゃんがしんだとき

おばさんが祈祷師みたいな人を呼んで

読経したら

「ね! 顔色が良くなったでしょ?!」

死人に顔色も何もあるものか

しかし

父は信じた

「ほんとうに顔が違って見えたんだ!」

世の中にはとんでもないものを信じて依存したり共存したり共依存したり利用したり

わたしのときは

どうか家族だけ呼んでもらえると助かる

一人だけ呼んで欲しくない人がいるからこまるなあ

ねえ

誰かに必要とされるってなに?

高いところから落ちるのも

電車とぶつかってしまうのも

全部事故

でもみずから失うこともあるね

具体的なことは避けるよ

なんかじわじわして居心地悪くなるもの

もしもわたしがしんだとき

後悔することは

後悔すること

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誰かに必要とされるかなんて 明鏡止水 @miuraharuma30

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