第21話
「なぁエルバサ、ロックボアを倒しても解体できないんだけど。」
そう言うとエルバサはガーンと効果音がつきそうなほど落ち込んだ。
いや、そこまでか?それに、解体は出来ないけど、ギルドに持ってけば買取は出来るかも知れないけど・・・・どうなんだろな。
「いや・・・・ギルドに持ち込めばワンチャン解体してくれるかもしれない。でもなぁ・・・・どうやって持って行けば良いんだろうか?」
「アイテムボックスには入れられないの?」
その様子を見かねたフロースが提案してきた。
いや・・・・死んでるとはいえ入るのか?気になるし入れてみるか。
ロックボアを試しにアイテムボックスに入れてみようとすると、すんなり入った。
「あ、入るんだ・・・・。」
「これで主人のアイテムボックスに入る事が分かったの。」
「と言う事は、乱獲してきても良いのよね?」
何がと言う事は何だよ・・・・ストレス発散みたいな事ならさっきAランクの魔物倒したじゃん・・・もしかして足りなかった?でも抑制して抑えきれずに暴れられるよりはマシか。
「・・・・分かった。じゃあ、俺は此処で待ってるから行っていいぞ。」
そう言って近くの木に寄りかかって座った。
「それじゃお主、2回戦といこうかの?」
「えぇ、今回は負けないわよ!」
そう言って別々の方向に飛び去って行った。
「・・・・はぁ、従魔の扱いってのも難しいものだな。」
さて、何をしようかと悩んでいると、そういえばステータス全然見てない事を思い出した。
とりあえず早速ステータスを見てみる事にした。
名前:レン Lv1
種族:人間族
剣士Lv1 料理人Lv10 テイマーLv15
HP:200
MP:150
STR:57
VIT:34
INT:60
DEX:60
AGI:35
LUK:960
SP:0
称号
【女神に溺愛されし者】
【一心同体】
【女神に出会いし者】
【地母神の夫(最有力)】
スキル
【鑑定】【高速化】
戦闘なんてチュートリアルでしかしてないからレベル1か・・・・少しくらい戦闘した方が良いよな?というか、そのくせ料理人とテイマーはLv10越えとかおかしいでしょ。
「近くにスライムでもいないのかな?」
辺りをキョロキョロしているがそれらしきものは見えなかった。
スライムなんてどこにでもいると思ったんだけどなぁ。居ないのか。
もう一回注意深く見てみると少し遠くに緑色の皮膚をした魔物がいる事分かった。
「あれは・・・・ゴブリンか?」
【ゴブリン】E
単体ではそこまで強くないが群れると強くなる。知能は人間の7歳ぐらい。
チュートリアルに出てきたナイトゴブリンと少し似ている事が分かった。体格はやや劣るが顔つきなどは似ていた。
「それじゃアイツと戦ってみるか。」
アイテムボックスから包丁を取り出し・・・・そろそろ普通の剣買った方が良い気がする。ないからな、仕方ない。
気を取り直して包丁を取り出してゆっくりとゴブリンに近付いた。
後5m位の所で後ろをを振り向いてきた。
「グギャグギャ!」
ゴブリンは雄叫びを上げると走り出して手に持っていた棍棒を振りかぶってきた。
それを左に避け、右手に持っていた包丁ゴブリンの首めがけて水平に包丁を振るった。
【ゴブリンを倒しました】
【戦利品:ボロボロの棍棒】
【レベルが1上昇しました】
うん、意外と戦えるな。あとこれは水で洗わないとな。血はついてないけど雰囲気的になんかやだし。
とりあえず近くの水場に包丁を入念に洗いに行った。
入念に洗い終わって元の場所に戻るとフロースが戻ってきたのが見えた。
「あれ?どうしたの?」
「もう倒してきたから一足先に戻ってきたの。」
行ってからまだ数分しか経ってないけど・・・・そんな自信あるもの倒したのか・・・・ん?でも肝心の魔物が見つからないけど。
「あれ?魔物は?」
「氷漬けにしてその場に置いてきたわ。後で取りに行くつもり。」
何だそう言うことか。
「あ、そうだ。エルバサはアンタのこと主人って言ってるけど、私もそう言った方が良い?」
「いや・・・・呼び方は自由だけど・・・・。」
「そうなの?なら・・・・ご主人様と呼ぶわね。」
え?いや、それはちょっと・・・・需要はありそうだけど、でもそれしかないのか?
「・・・・・・・・じゃあ、それで大丈夫。」
なんかとんでもない事になった気がするが・・・・何とかなるか。
そんな事を話していると上空からエルバサが降りてくるのが見えた。
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