第2話

『それじゃチュートリアル始めるよ!』


「分かった。」


さて、強制スリープから目覚めて最初に仕返しをしようとしたが何故かカウンターの右ストレートをモロに食らって数分立てなくなってしまった。


それがやっと回復して今に至る。


『最初はこのモンスターを倒してみてね!』


そう言われて出てきたのは、スライムだった。


「どうやって倒せと?」


武器も何もないぞ。


『ん〜!あっ!武器渡し忘れてた!ごめんごめん!』


すげ〜殴りたい。でも、カウンター喰らうしな。やめとくか。


『はい!どーぞ!』


鉄の剣を差し出された。


それを受け取ってスライムめがけて剣を振り下ろした。


ブォン


風を切る音がして数秒、スライムを核ごと真っ二つにした。


『お〜!ちゃんと倒せたね〜!」


なんか拍子抜けだな。チュートリアルだから簡単なモンスターしか出ないのかな。


『それじゃ、次にステータスを決めてね!』


「そういえば決めてなかったな。」


どんな風にしようかな〜。


・・・称号の効果は幸運になるみたいな事が書かれていたからLUKに多く振るか。







「出来たー!」


まぁ、良い感じなんじゃない?


名前:レン Lv1

種族:人間族

職業:剣士Lv1

HP:200

MP:150

STR:50

VIT:30

INT:60

DEX:40

AGI:35

LUK:100


SP:0


称号

【女神に溺愛されし者】


「これって称号反映されているのか?」


この数値で幸運状態Ⅴとは思えないな。


『称号はね、チュートリアルが終わったら効果が付与されるよ!』


「成程。」


『チュートリアル最後はちょっと強いモンスターと戦ってもらうよ!』


強いモンスターか・・・・。


『それじゃ行くよー!』


ポンって音と共に現れたのは剣を持っているゴブリンだった。


「ゴブリン?強そうには見えないが。」


いや、侮ってはいけないな。


「グギャア!」


声をあげながらこちらに向かってきた。


「フッ!」


剣を右上から左下に振り下ろした。


「ギィア!」


ゴブリンは振り下ろす瞬間に少し下がっていたようではあまり大したダメージを与えられなかった。


「剣を振ったら避けられる・・・・これはもう突きしかないな。」


そして、ゴブリンに向かって走り出し、突きの体勢に入った。





その時、ゴブリンが剣を大きく振りかぶってきた。


「ッ!」



キンッ!


ギリギリで受け止めれたが体勢を崩してしまった。


「っらぁ!」


STRが幸い低いらしく、弾き返してゴブリンの体制を崩すことが出来た。


その隙を見逃さず、ゴブリンの体に剣を突き刺した。


「グギャア!!!」


断末魔のような悲鳴のようなものをあげながら倒れていった。


「正直危なかったな。」


ゴブリンだからと言って甘くみていたな。


『すごい!すごーい!』


後ろからルルの声が聞こえてきた。


「これでチュートリアルは終わりか?」


『うん!これで終わりだよ!・・・・それと貴方はあのゴブリンに勝てたからスキルをあげるね!』


「あのゴブリンってそんなに強かったのか?」


正直強いとは思ったが苦戦するほどではなかった気がするが。


『あのゴブリンはねー普通のナイトゴブリンなんだけどね、ちょっと知性が高いから強さはCランクまであるんだよ!』


「Cランク?ランクなんて聞いた事ないけど。」


『あれ?言ってなかったっけ?それじゃあせっかくだし説明するね!』


ルルからモンスターのランクの事を聞いた。






要するに


ランクはE〜Sまでの6段階あるらしい。


Eランク・・・・子供でも倒せるレベル


Dランク・・・・駆け出しの冒険者が狩るレベル


Cランク・・・・駆け出しの冒険者が4人いて討伐する事ができるレベル


Bランク・・・・中堅の冒険者が2人いてギリギリ討伐する事ができるレベル


Aランク・・・・ベテランの冒険者が3人でギリギリ討伐する事ができるレベル


Sランク・・・・国の全兵力をあげれば討伐できる

かもしれないレベル


「Sランクとか本当に倒せるの?」


AとSの差が凄いことになってるな。


『倒すことは一応出来るよ!それと、Sランクは知能が高いから人の言葉も分るし、運が良かったら、仲間になるかもしれないよ!』


運が良かったらか・・・・


最悪料理で釣れば良いか。


『それじゃ!特典を渡すよ!』


体の周りが光り始め、少し経つと光は治った。


ステータスを開いて何が付与されたのか確認してみた。


「何が追加されたのかな〜・・・・おっ、これは『鑑定』か。」


調べてみるか。


『鑑定』

色々な物を見る事が可能。


モンスター・・・・E〜A


植物・・・・全部見る事ができる。


鉱石・・・・全部見る事ができる。




「便利だな。」


結構良い物貰えたな。


『それでは、Infinite Freedom Onlineを楽しんでね!』


そう言ってまた強制スリープを発動された。


そして目の前が真っ暗になった。

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