川下り
はなうたの溶けるさざ波君と乗る小舟をそっと惑わせており
〔景と解釈〕
作中主体(主人公)は、ある人と一緒に小さな舟に乗っています。その人は鼻唄を歌っていて、川面に立った微かなさざ波は、二人の乗る舟をゆらゆらと揺らしています。主体は、さざ波に揺れ動く小舟のように、淡い恋心に惑わされていくのでした。
〔ポイント〕
・「はなうたの溶けるさざ波」が「小舟をそっと惑わせており」ですので、主体は鼻唄を歌う相手に少し心が揺れ動いています。歌全体としては、舟が微かに揺れ動く様を描くことによって、主体の淡い恋心を表現しています。
・小舟がそっと惑わされている、というところから、二人の行く末が揺らいでいる様子を感じ取って頂ければと思います。個人的には、友人と恋人の間で揺れ動いていると解釈して頂きたいです。この二人は一体どういう結末を迎えるのでしょうか。短歌の面白さのひとつには、こうして「想像する」というところにありますよ。
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