ネグレクトされた地雷系少女は今日もオーバードーズをキメて無双する

めんへらうさぎ

大ダンジョン時代の到来

第0錠 血の時代に終焉を


2XXX年。

地球のエネルギー資源が底を尽きはじめ、その少ない資源を奪い合うように国と国、人と人とが争いあった時代。


そんな血の時代に終止符を打ったのは、ダンジョンという未知の事象。


ダンジョンと言っても、日本での呼称がそうだというだけで、あるところではワームホールと呼び、またあるところではデーモンゲートなどと呼んだ。


定まった呼称の無いその事象は、はじめこそ、ただの黒いもやだった。


とても大きく、とても小さく。

とても広く、とても狭く。

とても高く、とても低く。

とても濃く、とても薄い。


時も場所も選ばず、至るところに出現したは、時間の経過と共に姿かたちを変え、あるものはバベルの塔のような巨大な石塔せきとうに、あるものはラピュタのようなそらを漂う白亜はくあの城に、またあるものはブルーホールのような底のみえない穴となった。


もっとも、そんな壮大なダンジョンだけでは無く、まるで掘っ立て小屋のようなみすぼらしいダンジョンも多数生まれ、世界の常識をまたたく間にくつがえした。


今や世界は、ダンジョン無くして繁栄は無い。


富を、名声を、資源をもとめてダンジョンに挑む時代。


国も人も、ダンジョンに夢をみる。


そう、例えそれが命懸けだとしても。



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