帝政ロシアのディティールに対するこだわりも見事なのですが、個人的に素晴らしいと思ったのは人物の描写です。食えない女帝エカチェリーナ2世が描かれますが、食えない女を文中で食えない女と書くことなくそう思わせてくれます。大黒屋光太夫に取材する渋さも個人的には高ポイント。