お酒の魔法

 お酒の魔法というものはあると思う。


 そんな気は全然なかったのに、私は今後輩に腰を抱かれて歩いている。


 ほんのちょっとだけ女としての高揚感があった。


 後輩の携帯が鳴る。後輩はその電話を受けると私の腰から手を引いた。


 携帯のディスプレイには女の名前。


 お酒の魔法は簡単に解ける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る