011
「さらねえちゃん、ポテトポテト~」
「あー、はいはい、ちょっと待ってよ」
ファストフード店で海斗のリクエストであるポテトを注文し、ハンバーガーや飲み物をシェアしながら、紗良は先ほどのことを思い出していた。
(本当にびっくりした。まさかラーメン店の常連さんが、海斗のプール教室の先生だったなんて、まったく気づかなかったなぁ)
水泳キャップを被るだけで雰囲気がガラリと変わる。
常連として見ていたときは綺麗な顔の人だなと思っていたけれど、プール教室の先生として見たときはまた違ったかっこよさだった。
半袖シャツから見えていた引き締まった腕は、そういうことだったのかと妙に納得してしまう。
この気持ちはなんだろうか。
推しだったラーメン店の常連の新たな一面を見た気がして、お得な気持ちになっているのだろうか。
心がふわふわとしていて落ち着かない。
世間は狭いものだと、このときばかりは実感したのだった。
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