鉄ツブテのアリサ~異世界で銃撃戦
山田 勝
対軍事チート会議
☆☆☆サウザン王国、王城会議室、御前会議
☆エルフ姫言上
黒髪、黒目の悪魔がエルフの森に現われました。悪魔は、キツネ族に加担し、森の裁定者である我が種族を攻撃していきました。
ブゥ~ブゥ~ブゥ~~
ブン!ブン、ブーーーン!
奇怪な鳴声を発する鉄の地竜に、耳短族やキツネ獣人族が、鉄の杖を持ち。
それから、鉄のツブテを放ちます。
雷の音が発します。
パン!バン!バン!
我が村のエルフ射手も果敢に戦いましたが、
彼らは、遙か遠くから、鉄ツブテを放ち。
多くの戦士を殺しました。
「おい、お前、お宝と女を出せ!」
「・・・お宝はくれてやる。女はいない。お前たちの鉄ツブテで殺された」
お父様がとっさの判断で、女は皆、死んだ事にしてくれましたが、奴は信じません。
「何だ。これは?草?おい、女が隠れているかもしれねえ。火炎放射器隊前へ!火であぶり出せ!」
「ヘイ、お頭!」
やつは、お父様が差し出した薬草を知らず。森を焼き払う暴挙にでました。
「や、やめろ。森で火炎魔法は禁忌だ!」
「ほら、ほら、お宝と、女を出さないと~、火であぶるよ。おい、試しに、あの家を燃やせ!」
「「「「ヒヒヒヒヒヒ、消毒だぜ!」」」
そして、乾いた森は、すぐに火は回り。
「何だ。大火事だ!火事になるなら、言えよ」
バン!
父を鉄ツブテで殺し。
奴らは火に巻き込まれないように撤退しました。
私たちは、煙に紛れて、地竜の荷馬車に乗り。かろうじて、逃げて来られました。
もう、エルフの森はありません。
この国に、悪魔がやってくるのは、
「おそらく、一月後でしょう。いえ。あの鉄の地竜の足なら、一週間でしょうか?どうか、耳短族の王よ。
我等も悪魔討伐に参加させて下さい。お願いします」
「・・・そうか」
この国の王は、右手の親指で、ヒゲをなぞり。思考する。
「エルフの姫よ。それは、軍事チートという化け物だ。誰も勝てない。我等も、手をこまねいていたわけではない。
冒険者ギルドから、鉄ツブテ使いのアリサ殿をお呼びしたのだが・・・彼女は13歳の少女、1人だけだ。「ジュウ」とやらも、1つだ。こちらの方だ」
王が視線を向けた方を見ると、
扉の方の脇に、1人の少女が立っていた。ローブをまとい。下は、茶色や黒のマダラ模様のズボンをはいているのが分る。
彼女は、部屋の中でも、雪国の人々がつける遮光具を目に付け。
髪と目の色が分らない。
「そ、そんな」
会議は紛糾する。
「まず。相手の要望を聞きましょう。使者を出しましょう」
「いや、必ず来るとは限らない」
ザワザワザワザワ~
「大変です!軍事チートから、使者が来ました!」
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