オタクな君に恋してる!
はる
プロローグ
季節は秋ーーー。
都会から離れた田舎町の山奥にある田んぼと山に囲まれた四季折々の季節が楽しめる黒崎町。
僕の部屋の窓から夕陽が差してあかねの頬をほんのりと色っぽく照らす。
「捕まえた」
畳の上で、僕に向き合って、跨りながらあかねは長く艶やかな黒髪を耳にかき上げる。
「いつまで、私を待たせるつもり?」
その瞬間、僕の心臓がドクンと跳ねる。
清楚でお淑やか。頭も良く、運動神経も良い。誰もが憧れる女の子。
彼女の真っ直ぐな視線に思わず、ごくりと唾を飲み込む。
自分の顔が堪らなく赤く火照り、熱いのが分かる。
どうにかこの状況を脱せねば!
彼女に触れようにも手汗で、触れるなんてとんでもない。
なぜ、こんなに美しい魅力的な女性であるあかねが、幼馴染とはいえ、こんな陰キャオタクの僕に好意があるのか?謎過ぎる!
そう。
彼女の秘密、、、
美野あかねは、清楚、清純、可憐と言われ、そう振る舞っているが、
本性は、とんでもなくケダモノだという事だ。
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