きみの憧れのオジサンの寝顔には、笑い皺が刻まれていた

加算と減算

きみの今日一日を

積み重ねと呼べるなら

きっと幸せなことだろう


きみが同じ一日を

カウントダウンするのなら

愛をもって抱きしめよう


たゆまない時の流れに

価値を見出すことが宿命ならば


指折り数える残量よりも

溢れるほどの想い出を


言葉じゃきっと満たされない

目尻のしわに刻んで映る

先達の笑い声


射すくめられてしまうのは

たんに時が足りないのだと


きっと順番がくるまでは

分かることはないだろう


だから解ったふりだけでもと

目を細めて愛おしむ

笑い顔か 泣き顔か


それはまだ 判らないけれど





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