たまには

夜の皮をむいてほら

暗闇のヴェールを一枚キミに

明るい部屋で腕組みしても

一日は過ぎていかないさ

ウサギなんかじゃないのなら

お目々は赤くなくていい


朝に上着を着せてほら

透かしてほのかな明かりをキミに

過ぎた光は剣になって

立ち止まることを許さない

ニワトリなんかじゃないからさ

今朝はノドを休めてしまおう


キミのラベルを剥がしてよほら

ボトルに差し込む光が満ちて

味わうグラスは薄くて脆く

椅子を引いて待っている

お酒じゃなくていいからさ

傾けた世界の色を見て



てのひらカーテンかざしたらほら

二本の足で歩けるからさ

明日は両手を空けてみよう



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