あなたをひきとり花火を鳴らす

ふるさとの話をしよう

海辺の町で 島がたくさん

そんな田舎

だけどとっても賑やかな場所


ロケット花火に爆竹で

ご先祖さまのお見送り

お墓で花火

そんな お盆のお話


話し声も聞こえないほど

破裂音が轟いて

煙で前も分からない

魂だって怒るんじゃない?


きっと みんな想ってる


怒っているならその声を

腹を立ててるその顔を


聞かせてくれたらいのにね

見せてくれたらいいのにな


あなたを見送ったとき

息を ひきとるっていう


それはあなたの証を 息吹を

わたしが引き継ぐっていうこと

あなたの全部をひきとって

新たな日々を始める ということ


知ってるよ 持ってるよ

覚えてるよ 全部 ぜんぶ

わたしは今日も 明日も 明後日も


夏が終わって 秋が来て

また夏が巡ったら


騒がしい夏にしよう

あなたの声だけ聞こえるように


みんなそう想い

今年も花火をあげてるよ



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る