第15話 夜這い 【大幅加筆修正】
『本当に仕方のない子ね…もうしょうがないわ、ほら…こっちに来なさい』
『あのね…リヒトくん…私本当に久しぶりだから…そのね優しくしてね』
まだ若い男の子に力強く抱きしめられた。
男の子に抱きしめられなんてどの位ぶりだろう。
困ったわ…私と全然肌が違う。
リヒトくんは初めて…せめて良い思い出にしてあげたいんだけど…どうしよう…
「ルミナスさん…」
もう…受け入れるしかないわ。
せめて受け入れる時位、私から求めるべきだわ。
「リヒトくん…来て」
リヒトくんは優しく私を抱きしめてきた。
「あの、リヒトくん、さっきも話したけど、私久しぶりだし、その経験も少ないの…優しくしてね? やり方は解る?」
頷きながらリヒトくんはキスをしてきた。
いきなりキスで舌を入れてきた…こんなの私は知らない。
旦那はこんなに濃厚なキスをして来たことはないわ。
本当に初めてなの…なんだか凄く手慣れている気がするわ。
「リヒトくん…本当にこう言うの初めて…可笑しいわ...随分手慣れている気がするわ」
キスだけでこんなに気持ち良いなんて...あり得ないわ。
「手慣れてなんてないよ…大好きなルミナスさんだから、その、したいようにしてみただけだよ...」
「そう…それならいいわ、ちょっと待って…そんなキス、私、経験した事無いわ」
恥ずかしいけど…凄く気持ちが良いキス。
そのまま、雪崩れ込む様に倒れ込むように二人してベッドに倒れ込み...そして...
物凄く濃厚な愛され方...まるで私が愛おしくて、全てを求めるような行為。
少なくとも、こんな愛し方の話は誰からも聞いた事が無いわ。
と言うより…リヒトくんにされる事の全てが凄く気持ち良い…これが本当の恋人同士の営みだというなら、今迄のはなんなのよ...
◆◆◆
終わった後も体が火照っている、された事を思い出しと顔が真っ赤になるわ。
『なんでそんなことが出来るのよ…そんな事、普通は出来ないし、しないよ…』
今、私の胸の中で満足したのかリヒトくんは満足したように眠っている。
私はおばさんなのに…確かに経験は少ないけど、未亡人なのよ…
恥ずかしいけど…凄く気持ちが良かった。
多分、こんな事はリヒトくんしかしない…
少なくとも、こんな愛し方は他の誰からも聞いた事が無いわ。
リヒトくんに求められている事が良く分かったわ...そのせいか、体が勝手に動き、リヒトくんを必死で求め、抱きしめちゃった。
年上の余裕なんて全くない…
一生懸命、私を求めてくれるリヒトくん…がただ愛おしかった。
愛されているのが解ったからなのか自分から求めてしまった。
体が火照りだし、女としてリヒトくんがただただ、愛おしくて溜まらなくなっていって...
怖いわ、旦那との思い出が、リヒトくんに上書きされていく...
若いリヒトくん…あそこ迄好きになってくれたから1度だけ相手してあげる…そういう軽いつもりだったのに…こんなおばさんを好きになってくれたお礼、そういうつもりだったのに…
どんどん私は可笑しくなっていく。
リヒトくんが私に飽きるまで一緒に居たい…
ううん、リヒトくんを…私は手放したくない…
おばさんなのに…年上なんだから、それは望んじゃ駄目…な筈なのに...
「お願い、リヒトくんこのまま一緒に居てくれる」
気がつくと私は心からリヒトくんに傍に居て欲しい...そういう思いで一杯になる。
今迄の人生で旦那を含んで、こんなにも私に夢中になってくれた人は絶対に居ない。
リヒトくんはなんで、こんなおばさんを好きになったのかな…そう考えるのは失礼だわね。
私の横で満足して寝ているリヒトくん。
この寝顔は幾ら見ていても飽きない。
それ処か愛おしさがこみ上げてくるわ...
凄く可愛いらしい寝顔、あら嫌だ子供に戻っちゃったのね...
本当にズルいわ。
今の私には旦那も恋人も居ない...そして子供も居ない。
『本当にズルいわよ』
私、今迄1人で生きてきたのよ...
家族が欲しい...そう思った事は一度や二度じゃない。
それなのに、まるで獣みたいに私を求めて...
私は貞淑な女だと思っていた。
旦那相手でもこんなにならなかった。
散々、男の子していたのに...
今度は、子供みたいな可愛いらしい寝顔...
本当にズルいわよ。
さっきから、頭がぼうっとしてくる。
もう、リヒトくん以外何も要らない…
旦那との思い出…大切な宿…
そんな物より…リヒトくん…
今は…ただ、ただリヒトくんが愛おしい。
この寝顔を見ているだけで幸せ...
◆◆◆
「あれっ、リヒトくん、私…」
目が覚めた私は逆に、リヒトくんに抱きしめられていた。
「もしかして、私眠っちゃったの?」
「そうみたい…気持ちよさそうに寝ていたよ」
あら、いやだリヒトくんを見ているうちに寝ちゃったみたいだわ...
「そう、それでリヒトくんは、どうしていたの?」
「ルミナスさんが可愛らしかったから、そのまま寝顔を見ていた…」
「まさか?!ずうっと、見ていたの? 恥ずかしいわ」
いやだわ、多分お化粧も崩れて酷い事になってるような気がするわ。
窓の明かりを見るともう明るくなっていた。
起きなきゃ…
私が起きようとすると、リヒトくんに手を掴まれた。
「もしかして、まだしたいの?」
リヒトくんはニコリと笑い無言で私を引き寄せ抱きしめた。
女として求められていると解ると凄く嬉しいし体が答えたくなる。
私はきっともう…リヒトくん無しでは生きていけない。
リヒトくんに本当の女の喜びを教えられたから。
気が付くと…また夜になっていた。
私もリヒトくんもまるで獣のようにそれでも貪るようにお互いを求めあっていた。
性的描写を押さえて R15に書き換えてみました。
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