「シャーマンの末裔」 夢のスターランド 

来夢来人

プロローグ 「夢のスターランド」

 それは美しい夢だった。

 光と希望に溢れた夢だった。


 夢のスターランド。

 愛の歌と夢が躍動する世界のはずだった。


 しかしやっと乗り込んだスターランド行きの列車が停車した場所は、天国ではなく、嘘が真実を覆い隠す地獄の入り口だった。


 僕のために泣いてくれた少年がいた。

 子猫のようにじゃれて、いつも抱きついてきた淋しげな瞳をした美し過ぎる少年。

 僕を死の淵から引き戻したのは、泣きながら僕の名を呼ぶ少年の哀しげな声と涙だった。


 それは美しい夢だった。

 光と希望に溢れた夢だった。


 夢のスターランド。

 愛の歌と夢が躍動する世界のはずだった。


 しかしやっと乗り込んだスターランド行きの列車が停車した場所は、天国ではなく、嘘が真実を覆い隠す地獄の入り口だった。


 絶対安静の閉鎖病棟で見た夢は、時を越えた恋の物語。

 美しく哀しい恋の物語。


 答えのない答えを探し、果てしない旅をした。


 そしてやっと見つけた答えは・・・


 それは美しい夢だった。

 光と希望に溢れた夢だった。


 夢のスターランド。愛の歌と夢が躍動する世界。

 僕はスターランド行きの列車にまた乗ることに決めた。


 たとえそこが地獄だとしても、僕は歩き出す。

 そこで君が待っているから・・・















 

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