第9話ザッツ・カンニング
今から19年前に、母が通信制の高校の入学でそれに伴う、通信制の高校についての小論文の課題があった。
さぁ、母は困った!
僕は名古屋の会社で働いている。母は九州。
スマホなんて無いので、母の言葉に応じた小論文を作成して、実家に送った。
母はそれを殆ど、丸写しして学校に提出した。
すると、学校から電話が。
提出した小論文を、入学式の時に読んで欲しいと。
入学生200名の中で、最も出来のいい文章だと、言う事で母の小論文に白羽の矢が立ったのだ。
言わんこっちゃない。
僕はこれでも、売れない物書きだぞ。
だから、これからはカンニングしないで頑張ってくれ!と。
母は、8年掛かって高校を卒業した。
農家が忙しいので、単位を落としてばっかりだったのだ。
一昨日前に、酔っ払ってカクヨム書いてると、母からLINEが。
職場の介護施設で、心に残る文章を書かなくてはいけないので、力を貸して欲しいと。
15分で文章を書いた。
それを丸写しして、スマホから介護施設へ送った。
最優秀賞には、インタビューがあるらしい。
母は、それを恐れている。
だが、もう送っちゃったもんはね。
学習しない、カンニングばあさんだ。
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