第3話:もつれ。

「あっ!」


 うっかり「ヤン–ミルズ方程式と質量ギャップ問題」について考えていたら、手からスマホが!

 どうしよう、このままだと壊れちゃうよ!


 ……でも大丈夫! 見てて!


 

 地面と同一の存在になろうとしたスマホは、それが始まった次の瞬間、崩壊。と、ほぼ同時にわたしの手にスマホが再生成された。 


 スマホは無事である。


 どう? 凄いでしょ!


 ひと昔前のスマホは軍が考案した幾重もの耐性テストで耐久性を……なんて言っていたらしいけど、現代いまは脆くても問題ないの!

 だって量子テレポーテーション技術があるからね!


 量子もつれを応用して、落ちる寸前のスマホを手に。こうすれば落ちて壊れる心配もなし! どう、凄いでしょ。


 その膨大な演算を獲得するために地球で一番高性能なコンピューター……つまりを色んな機械に繋ぐ必要があるんだけどね。重いし、すぐ疲れるし超大変! ……でもスマホが無事ならそんなリスク、たいしたことないよ。


 スマホは自分そのもの、だからね!

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