「先ずは仲間を見つける必要がある」

誰かがそんな事を言ってた気がしてたから、酒場?ギルド?みたいな場所に来てみた。


やぁやぁこんにちは、ちょっとお時間よろしいですか?

返答は無かった。透明人間にでもなった気分だ


記憶の中には一つの小さなケーブルが落ちていた。

重ねてみても光は発さず、中に巡る電力はどこにいってしまったのだろう。

中を捌いても出てくるのは2ml程の血液くらいなものだった

ただ、収穫もあって、ケーブルの中には血管がある事を知れた。

ケーブルの中にさらにケーブルがあるのは、何処かおかしくて笑ってしまう。

仲間たちがケラケラと一緒に笑う。

笑い声が反響してきた。



やぁみんな。無事かな。

生きてると暇な時間ってどうしても出来ちゃうよね、そういう時って、普段何してる?

趣味っても呼べるようなもの、昔は漫画を読んだり、アイロンビーズとかアクアビーズの奴なんかも。

緩衝材潰すのも良い暇つぶしになれるよね。

最近私がはまってるのは絵を描くこと。

自分の世界をばーって、スケッチブックいっぱいに描き広げる。

そうすると、ちっぽけな私でも……なんだろう、征服感って言うか、全能感って言うか?

とにかく、なんでも出来ちゃう気がしてくるんだ。

でも、私みたいに上手く描けないから、今は練習中なの。

その為には時間が必要だから、先ずは時間を描かなきゃ。

くるくる回る針、時計板、振り子。



バランスボールってどうやって膨らませてる?



湿度計が幾つもある部屋だった。

全ては異なる数値を測っていた。

部屋は湿っぽく、窓は無い。

机の上に、瓶に入ったキシリトール・ガムが置かれていた、窓は無い

私は瓶を手に取り、蓋を開き、ガムを一粒取りだした

瓶の蓋は手をすり抜け、床にこつんとぶつかった。

床が悲鳴をあげた。



銅像


私が通う通学路には、変な銅像が立っていました。題名は「苦しまない」です。

体育座りをした子供が顔を膝に埋めているような銅像でした。

学校へ行く度、「変だなぁ」と思いながら通り過ぎていました。

ある日、全校集会でその銅像の話がありました。

どうやら、この銅像は私が通う小学校の4年生の子をモチーフに作られたそうです。

銅像は動き出した銅像は私の方へ走ってくる銅像は私の首を掴み骨をへし折ってその場に捨てる血が流れる意識が流れるどこかへ行ってしまうその銅像はその銅像はまた別の誰かに向かって言って同じように首をへし折って殺していくまた次また次もまた



白い部屋に居た。

薬瓶があった。

薬瓶を開いた。

中にはぐしゃぐしゃになった新聞紙が入っていた。

中身を4つ取り出して飲み込んだ

段々と眠くなる___

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