一章 入手資料vol.2

[死霊術の研究論]

内容は堅苦しく、何処か陰湿で読めたものじゃない。

リムの話によると、

[死霊術における力は魔力ではなく思念の力である。それを死霊術では呪いと呼ぶ]

[呪いは死に逝く時に最も多く生産されるが、死んでしまえば一度しかそれを活用することが出来ない。だからこそ既に死に絶えた者や、これから死に逝く物を利用して行使する]

[結果と指向性から、大司教の呪いは城の地下にある何かしらを媒介としているらしい]

[呪いの指向性も弄れるらしく、大司教からの呪いは城の何処かへ向かっている]


正直なんのことかさっぱりである




[ルダーの日誌]

かなり長く書かれた日誌。終了した部分は黒く塗りつぶされている。


××年×月×日

謎の侵入者への注意は欠かさず、リムニアルの行方を探す。


××年×月×日

キールへの命令は下した。バルコニーにて魔法陣を描く。

儀式の手筈は整った。レインロッド城から三日月へと送る。

月で眠るノービスを活性化させ、


その先はミミズが這ったような線だけが書かれている

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