質問コーナー
「答えて下さい。どうして貴方が持っているんですか?」
「あー待て待て、一旦。整理させて…あのーもしかして世界最強の生物だったりしますか?家に落書きされがち?」
「答えて下さい。どうして貴方が持っているんですか?」
「あれもしかして”はい”選ばないと進まないやつー?」
現在ロリに詰問され中。
機械レベルで同じことしか喋らないロリを一回置いといて整理しましょう。
議題1、なんで見えてるの?
な、なんでぇ…あのくそでかドラゴンですら見破れなかった我が術何事もなく見破られてるんですけど…回答間違えたら死ぬやつかな。異世界のロリはやたら強いって友人Sの話だったし、慎重にいかねば…
議題2、聖剣って何?
これガチモンなの????
いや、確かに強かったしくそでかドラゴンが可哀想になるくらいの性能してたけど…じゃあこれ持ってた骨は何者?勇者?
だとしたら勇者雑魚ない?…いや全然雑魚ないわ良く考えればあの洞窟踏破してきてるんだもんな
以上の答えから導き出される回答は三つ
1.正直に話す
2.一か八か先手を取る
3.こんな所に居られるかッ!!私は逃げさせてもらう!!
「答えて下さい。どうして貴方が持っているんですか?」
私が選んだ答えは…
「んん?あぁ、これ実家から持ってきた光る剣!かっこいいだろ!」
4.適当に嘘吐く
「嘘を吐かないで下さい。ケルオムの国章が刻まれています」
あっ全然バレたやーべ。
うーん…変に喧嘩売って死ぬよりかは逃げるか話すかした方が良いだろうな。
尤も足先にまとわりつかれてるせいで3は無理になったんだけど。
「あー…拾ったんだよ。あーっちの方にやたら大きな洞窟があって、そこの骨が持ってたやつ。別にどっかから盗った訳じゃないって」
「洞窟…禁足地ですか?」
「えっ、あそこそんな名前なの?」
禁足地、通りで難易度が高そうだと。消えて来たから難度も何も無いけどさ。
「てーか、あんたはそもそも何?こんな夜に真っ暗な森1人で歩くなんて…他人の事言えないけどさ」
「私はリムニアル・アイロ・ケルオム。ケルオム神国の王女です」
「王女様ぁ…?そんな薄汚れた格好でぇ」
彼女は全体的に煤けた灰被りみたいな容姿をしている。
しかしよく見れば、彼女が身に付ける物は上等そうな物ばかりだが、その全てが使い古されたように汚れ、濁っている。
分かりやすく言えば古着屋で買ったものみたいなー…。
思えば、私よりも光沢のあるしっかりとした銀の髪や、濁っているけど蒼い十字の入った瞳とか。何処と無く高貴…なのか?
「それで?そんな王女様が丸腰でこんな所に何しに来たの。付き人とかは?」
「ケルオムに認められ、聖剣を与えられた勇者ファステスの捜索、及び聖剣ベインフォーリーの回収を、私のお父様であるグロウ・アイロ・ケルオムによって命じられ」
「あーあー長い長いもうちょい分かりやすく」
「…お父様に聖剣を探してくるように命じられ、ここに来ました」
「あ、あら意外と出来る子…それで?件の聖剣とやらは私が持ってるみたいだけど」
「譲って頂けますか?」
「やーだ」
「何故でしょう?それは元々私達の国の物です」
「元々はそうでも今は私が持ってるし。何かと便利だから手放したくないんだよね」
「困ります。私に譲って頂けませんか」
そんな事良いながら、このリムニ、リムニロ……リムで良いやもう。リムは聖剣へと手を伸ばしてくる。意外と強かというか手段を選ばない。
ひょいひょい腕を動かしてそれを躱していると、どこからとも無くぎゅるぎゅるお腹の鳴る音が聞こえた。それと同時に彼女の動きも止まる
「…」
「……なんか食べる?」
「……」
「取り敢えず動こうか。こんな右も左も解らない場所じゃ何時奇襲されるかもわかんない」
「はい。解りました」
私が先導して森を歩く。何処へ行くかって…そりゃあまぁ知ってるところな訳で。
ロリと真夜中の森を歩くって、それだけで事案になり兼ねない状況だけど…別に私はそんな趣味嗜好を持ってる訳じゃないし、いやーほんと、世の変態紳士だったらご褒美だったろうな。
え?私?そりゃあもうね
「禁足地に居たスケルトンはどう言った見た目でしたか?禁足地には何がありましたか?禁足地は何処まで続いているのですか?」
「なんか豪華なやつ!変なにんじんジュース!歩いて10時間くらい!」
めっちゃ後悔してる。そりゃあもう私情で引いた大して強くない高レアを持ってる石全部溶かして引いた後に人権がピックアップされた時くらいには後悔してる。
「豪華な中にケルオムの国章はありましたか?にんじんジュースとはどう言った飲み物ですか?ジカンとは何ですか?」
「あーあーもう取り敢えず着いたら話すから!あんまり喋ってるとまた変なの寄ってくるから!!」
「はい。解りました」
「…」
「…」
……気まずい…ッ!!喋んなかったら喋んなかったで死ぬほど気まずい…。
この子温度差どうなってるの…?風邪ひいちゃうって。
未だに剣取ろうとしゅばしゅばして来るしさ、当たったら危ないっつーの
そうしてたまに振り返って確認しながら、私達は禁足地の近場まで戻ってきた。
リムは歩いてる途中に5回くらい変なのに絡まれてた。
「…大丈夫?」
「はい」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます