第4話 『工事』 その2


 ああ、しかし、その工事は、お品書きよりは、難しかったのです。


 といいますのも、組み立てるパーツは、実際におもちゃのブロックそのものみたいに、小さくて、軽くて、簡単です。


 でも、ブロックと違うのは、サイズが小さければ、確かに住めるようなものなのです。


 良くできた、プラモデルというべきでしょう。


 ところが、ここには、強敵がいたのです。


 それは、ある種の、鳥さんでした。


 鳥といっても、実際はちょうちょうより小さいくらいなのですが、そいつが、ブロックに体当たりしてくるのです。


 積み上げかけると、何処からともなく現れて、ブロックを崩すのです。


 まるで、おじさんようの、賽の河原、みたいではないか。


 しかし、りすくんは、優しく慰めてくれます。お給料は、それでも、ちゃんと出るんだとか。


 完成することが、目的ではない❗


 お給料が出ることが、大切なのだと。


 それが、仕事なのだ、と。



      🦜


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る