第6話 エピローグ

 領から王都に帰って来たが、記憶があいまいだ。

 サリアをクビにしたことまでは、覚えているが、何故、拘束しなかったが、お父様も記憶が無い。

 天井も壊れていた。まあ、いい。今までが貧相な屋敷だったのだ。

 宮殿を建てるわよ。


 調べて見たら、大金貨10万枚(1000億円)以上は、お金があるわ。これを使って、私が王太子妃、そして、この国の王妃になれば、お釣りが来るわね。


 フフフフフフフン。


 あ、ロメリオ・・・・


 ガシ!


 キャア、学園で抱きつかれたわ。


「やあ、私の可愛いミランダ、実は、義姉上が、慈善事業をしようとしている。これでは、ミランダを王太子妃に、私が王太子になることが出来ない」


「ま、任せなさい」


 私はお父様に言って、貧民を雇って橋を作ったり。孤児院、救貧院のための基金を創設したり。

 ロメリオが王太子になれるように、頑張ったわ。


 しかし、多すぎだわ。

 でも、まあ、お金は沸いてくるし。


 お父様に言って、もっと、出してもらうわ。


 あら、伯父様が来ているわ。


「・・何だと!収益がないだと!」

「大変なようですな。兄上」

「他人事か、せっかく、異世界人を追い出して、役職につけてやったのに」


 魔道で名高い。ルスク工房が、工房のプライドをかけて、我が領に対抗してきた。

 我が領のよりも、値段は少し高めだが、パワーが上がっている?

 王国も税金を投入して保護している?


 一族は、誰も対抗策を採ろうとしなかった。


 住民たちに払う配当金も払えない。

 何よりも、給金が払えない。


 こうなったら、


「ロメリオ~、お父様が困っているの。融資の口添えをお願いしますわ」


 プイッ


「え、殿下、それに、イザベル・・様」


 ロメリオは、片手でイザベルの腰を引き寄せ。宣言する。


「ミランダ、男爵令嬢の分際で、公爵令嬢に、筆舌にしがたい行為をしようとしたな」


「それは、ぬれ、いえ。解決した問題です!賠償金は払っています!」


「フン、それは、婚約破棄の賠償金だ。次は、公爵令嬢に暴行しようとした罪だ。見ろ」


 ロメリオが後ろを指さす。そこには、私が雇ったゴロツキのクビを持った護衛騎士たちがいた。


「ヒィ」


「よって、ミランダとは、婚約破棄をし、改めて、イザベルと婚約を結ぶものとする。引っ立てろ」


「「「御意!」」


 ・・・・


 やがて、王国の騎士団がナギル領を制圧し。

 混乱は最小限にすんだ。


 男爵一家は逮捕され。


 残された者たちは、ほとんどの者が、茫然自失としたが、立ち上がる者達もいた。


 ☆☆☆ナギル領ゴーレム工房


「セバンさん。無駄な工場を閉鎖しました。規模がでかすぎましたな」


「ああ、これからは、部品の製品に特化する。ルクス工房と協力関係だ。外国にも輸出を考えている。

 領の働きたい者を、優先して雇うと約束してくれた」


 異世界に、星の数ほど、内政チートを行う者が現われ、消えて行くのは、まだ、資本主義が成熟していないからかもしれない。






 





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独裁内政チート 山田 勝 @victory_yamada

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