第5話
過去編
小学4年生
その日、私は体育館倉庫に閉じ込められていた。
怖くてこのまま誰も助けてくれないかもと思って不安だった。
だけど、一筋の光が入った。
「大丈夫、春!!」
その人は私と一回も話したことは無かった。けど凄く汗をかいている。
体育の授業はただのホワイトボードを使った戦略を立てる授業だったので疲れることも無かった筈なのに、
ーーー
そして、その後クラスは彼をよくおちょくっていた。
私を必死に探す姿が余りにも必死だったらしい。
よく探している真似をされて煽られて居た。
ーーー
私は煽られる彼をみて、申し訳なくなって謝ったが、彼は全然私に怒らなくて、
「なんで必死に探してくれたの?」
私は正直思ってしまった。彼は私のことが好きだったのではないかと
「えっ、いや・・・そりゃ、」
だけど、彼は照れる様子もなく、普通の顔で
「誰かが迷子になったら焦るでしょ。」
「・・・」
「不審者が来て、誘拐とかされてるかも知れないし」
私は後に、何度かこのことを繰り返し聞いたけど、本当に私への特別な思いは特になく、ただの人助けだったらしい。
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