転生悪役令嬢、ジャンルはホラーですの
C&Y(しーあんどわい)
第1話 テンプレですね
サポーター限定で載せてたのを公開。
息抜きで描いた奴っす(*´ω`*)
つまりてきとーっすな。
仕事行こう〜(>ω<)
***
知らない天井ではありませんが、ファンタジーご都合世界に転生したようです。
正気ですよ、多分。
剣と魔法の世界ですね。
ちーとむそうでわくわく?
いいえ、冗談ではありません。
現代日本に暮らしていた身としては、転生なんぞ迷惑な話です。
残してきた預貯金に財産を思うと、歯ぎしりが止まりません。
額に汗して働き、資金を貯めて投資をし、情報収集を綿密に行い土地を買い、老後の為にとマンションを所有し、そうそう私のお小遣いの仮想通貨はどうなったのでしょうか?
有価証券はどうなったのでしょうか?
経営していた喫茶店と茶葉の店は?
あぁ社長死亡でも、共同経営者の二人が生きてれば大丈夫、大丈夫、あのクズどもの手には渡らないはず。
ちっくせぅ、定期預金に積立投資、あぁあの金の相場取引で稼いだあれこれが、あの屑親族共に渡ったら呪ってやる。
世界を飛び越えて呪うことはできるのでしょうか?
転生できるのなら、案外イケそうですね。
後で呪えるかどうか、調べてみましょう。
他に心残りといえば、新しいゲーミングパソコンにしたばかりだったのに遊んでもいません。
えっ?
親兄弟、恋人?
親はいませんね。
一応生物学的何かは生きていますよ。えぇ、彼らはどうでもいいのです。
私に保険金を勝手にかけて、受取人になろうとしたクズどもですね。
接近禁止命令を出していただきました。
兄弟?
一応なにかゴキブリ並のパチンカスが一匹いましたが、蟹工船に乗っているかもしれませんね。さらばだ借金まみれの誰かよ。
恋人?
えぇ生ゴミの事ですか?
浮気三昧の塵野郎が。
それにしても私の稼ぎが、いずれかのゴミどもに渡ると思うと歯ぎしりが更に爆音で骨を削りそうです。
ですが、永久歯が生え揃ったばかりです。
健康な歯茎の為にも、落ち着きましょう。
そうしましょう、白い歯が命!
ノリが昭和ですね。
祖父母に育てられたので、どうしてもノリが昭和です。
もしくは平成ギャル口調、痛々しい限りです。
と、思い出しました。
あぁそう言えば、私、財産の行き先を指定していましたね。
奴らには一銭も渡らないよう、手続きしていました。
すべて慈善団体と国へと管理が移るようにと、保険金の受け取りもちゃんと指定変更しましたし。
ざまぁ(゚∀゚)
と、顔文字が脳内に出現しました。
きっと前世はオタクのおっさんだったのかも知れません。
恋人が男だから、お前は女だろう?
それは固定観念というものです。
ちょっと見た目がキュートな小太りの中年男性かもしれないじゃないですか。
今生の私、小太りでちょっと色白の男の人が好きですね。
えぇ銭の次に。
男は顔じゃありません。
イケメン野郎は死ねばいいと思います。
だって、金食い虫でニートでモラハラばっかりだったんですもの。
前世は顔や見た目だけしか目に入っていなかったようです。
勘違い自惚れ野郎のダメンズハンターだったのかも、反省ですね。
そんなこんなで前世の人間関係はドブ泥のようでした。
えぇ、こんな記憶はいらんのですが仕方がありません。
そんなドブのような人間関係にいたので、弁護士さんに相談していました。
薄っすら残る記憶では警察にも相談していた気がします。
殺された場合を鑑みて、遺言状やらなんやら弁護士にも渡して、あら、私、予想通りに殺されたのかしら?
幸いにして、最後の瞬間は覚えておりません。
これもテンプレなのでしょう。
己の前世の名前すら覚えておりません。
なのに何故か、憎たらしい相手の顔と名前が浮かびます。
これは呪い殺せと?
世界線を越えて呪えと。
それには、ちょっとワクワクしますね。
魔法があるのですから、気合で呪ったらイケそうです。
まぁそれはさておき、女性だったような気もしますが、もしかしたら金銭への執着具合から、銭ゲバ野郎の可能性も無きにしもあらず。
と、まぁ回想はここまでとしましょう。
オタク気質の日本人としての嗜み、転生したと気がついたなら、ここはお約束のステータス拝見のお時間です。
ちなみに、私、おたふく風邪を引きまして、現在、両頬(正確には耳の下や顎下)をパンパンにしながら寝ております。
テンプレじゃないですね。
まぁ熱を出して寝込んだら思い出すのは、テンプレかもしれません。
ファンタジーにおたふく風邪があるのか?
あります。
コレラも伝染病もあります。
ちなみに、地球に似た物理法則と魔法が混在し、上下水道なんかが魔法的なにかで清潔空間を保つという、アホみたいな世界です。
ファンタジー似非ヨーロッパですが、侍の暮らす極東もあるとか。
いつか訪問したいものです。
話がそれましたね、病気は普通にお薬で治療します。
万能ポーションもあるにはあるそうですが、医療はリアル路線。
何ででしょうねぇ、この世界の神様に聞いてください
さて、そんな話はどうでもいいのです。
魔法と呪術がリアルの世界。
そこに金と力がどう作用するかは気になります。
レベルアップ制やスキル、アビリティなどのやりこみ要素を希望します。
できれば呪術師希望。
回復系や肉体派戦闘職もむいていません。
そこは己を知っています。
錬金術師もいいですね、この世界も金塊は価値がありますし。
あぁ夢が広がりング。
また、何か死語が浮かびます。
そうですね、オラ、ワクワクしてきたぞぅ〜
何だ、ただのゲーマーで板の住人か?
(*´ω`*)
そうです。
脳内で一人会話をするくらい板に住んでいました。
そしてファンタジー小説は読みませんが、ゲームは好物でした。
クソ野郎が持ちこんだパソゲームが始まりですが、クソと一緒に処分して新しいゲーミングパソコンを買うぐらいは好物でした。
むしろ、クソゴミ野郎より大好きです!
落ち着きましょう。
やれやれ、熱のせいですね。
と、言うことで頭痛が痛い、いえいえ酷いので、ステータスを出してみましょう。
そこは眠れ?
嫌ですわぁ、もう寝すぎて何もする事がありませんの。
それに前世を思い出して、呑気に寝てられる人がいます?
えっ?
そもそもステータスってなんだよ、ゲームじゃないんだよ?
ご都合主義爆裂テンプレですよ、奥様。
奥様って、昭和のノリツッコミが痛いわ〜。
やはり高熱ですわね、水分がほしいです。
枕元の水差しをゴソゴソします。
ぬるいお水を飲んで落ち着きましょう。
何も熱で妄想しているわけではないのですよ。
妄想と言ったら、今この瞬間も謎のオーディエンスに語りかけてる自分がいますが、これも一応理由はあります。
独り言で何とか、考えを整理しているのです。
これは前世もそうでした。
私、外面だけはパーフェクトでしたので、余計なお喋りをしないおとなしい人物と思われていました。
脳内は高速お喋りがスキップしてましたけど。
で、現在も良い子の私。
訪問診療してくれた、お医者様を質問攻めにしたのです。
少しもおとなしくねぇぞ?
えぇ、外面はパーフェクトでしたが、知り合いからはパーフェクトサイコパスと呼ばれていました。
一見コミュニケーションとれて見えるのに、まったく謎の思考をしていると。
失敬ですね、周りが望む姿に、わざわざ合わせてあげているだけですのに。
そんなパーフェクトな私。
おたふく風邪の子供よろしく、何故何攻撃を繰り出して情報収集をいたしました。
結果、お医者様が、鑑定眼鏡でもって私のステータスを観る様を説明していただきました。
そいで成人すると自分のステータスが見えるようになるそうな。
本人だけに。
わぁご都合主義ぃ。
お医者様等の特殊な職業の方が健康状態を確認するのもステータスらしい。
他人のステータスを見る場合は、魔導具か高度の鑑定スキル持ちの方を呼ぶそうな。
ご都合テンプレバンザイですね。
ちなみに、私は成人前のピチピチの十一歳三ヶ月です。
ぴちぴちとか死語ぷらすセクハラ臭い言い回しでしたね。
やっぱり中年男性だったのでしょうか?
まぁ今は、公爵令嬢十一歳。
何もおかしくありません。
この世界の成人は十六歳。
まぁ常識内の年齢でよかった。
これで小学生ぐらいで成人とか言われたら、どんなハードな世界かとビビり散らすところでした。
えっ、じゃぁステータス見れないじゃん?
脳内のギャラリーから突っ込みが入りました。
やっぱり私、正気じゃないのかも知れません。
おたふく風邪の高熱のせいですね。そうですね。
「すてたす、おぴん」
両方の頬を薬草湿布で固定されているので、よく喋れなかった。
残念!
とは、ならずに意をくんだステータス様が現れました。
透明のステータスウインドウですね。
さすが私、子供でもステータス様が出現しました。
まぁ子供でもでるのは出るんです。
つまり、大人になったら正規版。
子供の内は開発β版仕様という感じで、簡単な物がでるのです。
こんな感じですね。
◎るいーず・へるべると◎
しょくぎょう:こうしゃくれいじょう れべる ☆☆
ねんれい :じゅういっさいさんかげつ
せいべつ :おんなのこ
つよさ :かたつむり れべる ☆
あたま :おかね
けんこう :おたふくかぜだって
しゅごすきる:
てんま あくまのことだよ、いちおうないしょね
てんまくんてき、かんていじゅつ れべる ☆☆☆☆☆
てんまくんてき、あいてむぼっくす れべる ☆☆☆☆☆
てんまくんてき、いちげきひっさつ れべる ☆☆☆☆☆
しょじひん :のろいのくびわ
のろいのゆびわ
のろいのかみかざり
さんてんせっとで、じゅうごさいのたんじょうびに、し、の、のろいはつどう
ぎりのはは、あねっと、による、のろいのしな。
かってにはずすと、あねっとが、べつのをもってくるよ。
しらないふりが、ぶなん。
ばい、きみのしゅごしゃ、てんまくんより。
あねっと、ころす?
いまなら、しょかいとくてんで、おやすくしとくよ。
「うわぁ」
どこから突っ込んだらよいのでしょうか?
ステータスというより、これは守護の天魔?とやらとの通信ボードですね。
それよりも強さ、かたつむりとは?
ボードをつついてみると、文言が変化した。
つよさ:かたつむり=ごみ
ひでぇ。
確かに職業公爵令嬢だもの、戦闘力ゼロもありえる話。
しかし、剣と魔法の世の中だと言うのに、
(´・ω・`)
古き善き掲示板の顔文字で答えられても。
これも私に合わせてくれたようですね、様式美です。
と、ステータスボードの下部にチャット表示。
ぽちり。
『るいるいは、つよくなりたいの?
ぼくっちあくまだから、おうえんいがいは、あんまりろくなことにならないよ』
なんと、良心的な悪魔くんだったようである。
そりゃ力と引き換えに寿命とか片目とか差し出すのは嫌である。
あくまでも無料か、私以外の生贄でお願いしたい。
『なちゅらるに、いけにえはつげん。
こうかんど、あっぷ。
ぼくっち、そういうのすき、だよ』
あたりまえですわ。
銭の力で解決するのが基本スタンス、自己犠牲は性に合いませんの。
とか、冗談ですが、ステータスに魔法表記がありませんね。
『まほうは、なし、だよ。
まほうがほしいばあいは、ぼくっちのすきるがはずれるよ。
てきせいは、みず。
こうげきりょくは、
きおくのてんねんすいをさいげんできるよ・ω・』
つまり天魔?くんが魔法枠をうめているのですね。
というか、天然水再現?
何でしょう、それも面白そうですね。
色々なフレーバーを作り出したら一攫千金?
というか、本当のところを言ってもらえるとありがたいのですが?
『ごめんち。
ふざけたわけじゃないのん。
るいるい、まほうは、ふういんが、いいとおもう。
まりょくは、たくさんあるけど、せいぎょできないたいぷ。
むしろ、まほうつかうと、あびない。
でもぐたいてき、いめーじ、みずまほう、するなら、いいとおもう』
それで天然水。
水道水ではダメですの?
『ながす、いめーじ、あたま、ぱーん』
魔法無しで良いです。
価値としては超レアが天魔くんと見ました。
お水をチョロっとだせるぐらいの魔法なら、悪魔憑きのほうが良いにきまってます。
お水チョロっと流したら頭弾けるとか、どんだけルイーズたん不遇属性なんですの。ちょっとおかしくございません?
クレームあげますわよ、これって神様案件かしら?
『かみは、ひとにはかんしょうしないよ。
どっちかっていうと、あしゅとんのちすじのせいだよ。
それもこみで...ぼくっちのすきるは、ふつうの、かんていだとみえないよ。
だから、るいるいは、ま、なし。すきるなしにみえるんだ』
それも美味しいですね。
隠れた力を持つというのは、アドバンテージですから。
『さべつされるよ、ぼくっちをはずしたほうが、せけんてきにはいいんだよ』
世間?
世間がご飯を食べさせてくれるのでしょうか?
外聞でお金が稼げるでしょうか?
得られるのは、いらぬ人間関係と妥協、虚栄心ぐらいですね。
むしろ無能とされたほうが、余計な事をさせられなくなるでしょう。
それにしても、本来のルイーズたんは、どう考えていたのでしょうね。
『ぼくっちがはつげんしたってことは、ちいさな、るいーず、がいなくなったってことだよ』
つまり、おたふく風邪で亡くなったということでしょうか?
『しぬ、かわりに、るいるいが、でた。
そいでぼくも、でた。
ぼくっちは、ふつうのおんなのこ、の、るいーずには、でてこないのさ』
ほむほむ、なんとなくわかりました。
本来のルイーズが耐えられなくなって、イレギュラーの私が出現した。
それに合わせたという事でしょうか。
『まぁそんなかんじぃ。
ほんとうは、おとなの、るいーずになったら、でるんだ。
けど、ちいさなるいーずは、きえちゃったしね』
天魔、つまり悪魔の守護を頂いているのは、世間的にもやばい上に、対価が必要なので、簡単には使用はできない。
それが出てきたという事は、緊急事態ってわけだ。
『じゅみょういがいの、し、を、さんかいまでなら、ただ、で、たすけるよ。
それいじょうをのぞんだばあい、しゅごじゃなくて、けいやくになるんだ』
はい、それ人生終了の契約ですね。こわいわ。
今回の発現は一回目にカウントされるの?
『もともとるいーずが、しょじしていたちからだもん。
かぞえないよ。
そいで、さんかい、しゅうりょうで、しゅごをはずれるってかんがえてね。
それまでに、ぶじに、くらせる、ちからを、つけるんだ。
ぼくっちのおうえん、じょげんは、むりょう。
ずっとつづける、なら、ぼくっち、ゆうりょうけいやくになる。
そせいいがい、の、おねがい、は、ゆうりょう』
了解です。
じゃぁ相談。
この呪いシリーズをどうすればいいかなぁ。
表面上は良好な関係を築いていた筈の義理の母親の贈り物だ。
捨てるに捨てられない。
『ほうほうは、ふたつ。
あげる、うる。
ぼくっちおすすめは、あげる。
でも、いちおう、うるのがおんびん、かつ、いろいろよきよき』
ほほぅ。
あげる。
売る、ねぇ。
侍女もいない子供部屋で、ぼんやりと考える。
やはり魔力なしの普通人としては、銭が力やなぁ。
と、言うことで、かたつむりレベルのステータスを伸ばすより長所を伸ばす事にした。
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