第38話 部隊

巡洋艦や駆逐艦の修理が終わり、ヒノマルサイクツは戦闘部門の組織図をちょっと変更。とりあえずシルフィとイザベラさんには巡洋艦の艦長を任せる。その間、ラドン連邦側が攻め込んでネルサイド協定との小競り合いはあったけど大して戦局に影響はなかった。


【ヒノマルサイクツ従業員一覧(アキラ+部隊長3人+隊長14人+護衛30人+採掘隊員5人×4部隊+巡洋艦乗組員20人×2隻+駆逐艦乗組員10人×10隻+戦闘機乗り8人×10隊+戦闘機乗り12人×2部隊=312人)】

リーダー:アキラ

採掘部隊 部隊長:フィア

第一採掘隊 隊長:イチカ

第二採掘隊 隊長:ニノ

第三採掘隊 隊長:ナナ

第四採掘隊 隊長:トーカ


第一戦闘部隊 隊長:シルフィ

第一戦闘隊 隊長:サンディ

第二戦闘隊 隊長:トイチ

第三戦闘隊 隊長:サンシ

第四戦闘隊 隊長:シシ

第五戦闘隊 隊長:サンゴ


第二戦闘部隊 部隊長:イザベラ

第六戦闘隊 隊長:フタエ

第七戦闘隊 隊長:トーナ

第八戦闘隊 隊長:シーナ

第九戦闘隊 隊長:フタミ

第十戦闘隊 隊長:サンマール


巡洋艦には戦闘機が12機入るため、各巡洋艦に12機の戦闘機を格納している。あと駆逐艦には8機の戦闘機が格納できるから、各戦闘隊の戦闘機は各駆逐艦に収納されるようになった。……もう従業員数が300人を超えたんだけど色々と恐ろしいな。まだこの世界来てから3ヵ月経ってないよ。


ここまでの規模になると、ランニングコストも馬鹿にならない。休日でも最低1000クレジット、稼働日なら5000クレジットを払っているし、各隊の隊長にはその倍。部隊長には更に倍額設定にしたため稼働日だと最低限167万クレジットを払わないといけない。休日でもこの1/5の額の33万4千クレジットを払わないといけないんだからどんどん稼ぐ必要がある。


……戦力としては巡洋艦2隻駆逐艦10隻戦闘機104機。恐らく、大規模な宙賊でもそろそろ狩ることは出来るだろうけど、現段階ではネルサイド協定からの拿捕しか狙っていない。


そしてそのネルサイド協定が、また侵攻する気配を見せていたのであらかじめレントール星系の端で待機。軍からの招集がかかる前に抜け出したので後の事は知らない。……レントール星系の中心部から見て、ここはエレーヌ星系とのハイパーレーンの裏側だな。一応ネルサイド協定もここに艦隊が潜んでいないかチェックはするだろうけど、広い宇宙空間で死角まで覗き込むことは出来ない。


「小惑星の裏に隠れる巡洋艦、の裏に隠れる駆逐艦や輸送船ってシュールな絵だな」

「これ気付かれたら私達の命無いよね……?」

「向こうの艦隊規模的に、何隻かは脱出できるだろうけどまあ半壊は免れないな」


今回のネルサイド協定の第二次侵攻部隊の編成は戦艦1、巡洋艦19、駆逐艦69隻と駆逐艦が前より増えてる不具合。ただこちら側にも戦艦2隻、巡洋艦8隻、駆逐艦31隻という規模の即応艦隊なるものがやって来て戦力は遥かに増しているから迎撃は楽そう。……そして隣のエレーヌ星系に修理待ちの船はない。流石にネルサイド協定側も勉強した模様。


エレーヌ星系は交易ステーションの防衛プラットフォームも修復完了しちゃっているので、星系の中央付近には殴り込みに行けないだろう。……でも防衛プラットフォームの範囲外にある宙賊の基地とかはわりと戦力すっからかんなんだよね。全部奪って行こうか。


「エレーヌ星系から北の星系は全部ネルサイド協定の星系になったけど……西ってまだだよな?」

「エレーヌ星系の隣のトレーヌ星系の星系基地はまだラドン連邦のままだけど……そっちに行っても袋小路だよ?その先にはレプリコンの星系もあるし」

「じゃあまあレントール星系の駐屯軍が勝つのを祈っておこうか」

「……それはたぶん大丈夫だと思うけど、大型艦船の数に差はあまりないから楽観視は出来ないんじゃない?」


中型輸送船を売却したことで一緒に大型輸送船に乗ることになったフィアと会話をしながら、ネルサイド協定の艦隊が通り過ぎるのを待つ。……マップで確認すれば、ちらちらと顔出しせずに行ったかどうかを確認出来るのも大きいな。


……んー、流石に宇宙大麻が大量に残っている、ということはないけど代わりに覚醒剤っぽいのは大量にストックがある。たぶん戦闘意欲を増すタイプの覚醒剤かな。あ、そうだ。


「ちょっとネルサイド協定に嫌がらせもしたいからイレーヌ星系まで行くよ」

「……えっ、何するの」

「宇宙大麻製造ステーションの爆破」


前にエレーヌ星系の北のマレーヌ星系にまで攻め込んで宙賊を狩っていた時期があるんだけど、その時にイレーヌ星系に宇宙大麻製造のためのステーションをネルサイド協定が作っていたことを自分は把握している。思いっきり宇宙大麻製造ステーションってマップに出てたからね。


今までの比ではないぐらいに宇宙大麻の確保が出来ると思うし、修理待ちの船すらないなら反撃は少ないはず。とりあえずネルサイド協定が占領した各種ステーションはスルーし、宇宙大麻製造ステーションまで一直線に移動。


「艦隊はもうちょっと一直線になってくれ。あとここで見つかったらたぶん全員死ぬぞ」


エレーヌ星系で見つかれば、まあ逃げ切れないだろうな。戦力が増えたから下手に抵抗出来るようになったのも不味いかもしれない。艦隊規模が大きくなればなるほどスニーキングは難しいし、前回以上にネルサイド協定は後方を警戒しているだろう。……よし、エレーヌ星系は抜けた。ここまで来たら後はどうとでもなるな。


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