砂夜の少年騎士団(ヴァルグランツ)の遺産
倉村 観
プロローグ
俺が何をしようとしてたかって?
まぁ…なんだ、
「この冷たい、仕切りをよじ登り…
流れる汚染川に身を投げようとする。」
そんな所だ……。
あぁ、ちゃんと俺の本名は篠原トオルだ…まぁ、あえてというか、勇気というか…
彼女の元気がないって…すまないと伝えてくれ…俺も会いたいな
すまない…そろそろ薬も切れてきた…
アイツの事を聞きたいのか?
それとも俺が殺したのかを聞きたいのか?
…分かったよ…俺の視点からだが…
順を追って話そう…ちょうどそれくらいの時間が残されている。
まぁ、気にするな…帯状の時間にしても…それは表裏でどうせ重なっている…今…ここでお前が俺のことを…もしくはあの乱雑に走り書いた、日記を読んだのなら…
俺の推察は間違っていない…そういう証拠だろ?
アイツを…恐れているのかって…?
そりゃそうさお前には理解出来ないことだかな…子供が夜を覚えるのを大人が理解できないのとおなじさ…
…まぁ、聞けよ…少しは分かり会えるかもしれないぜ…
2024 4月1日…… 思えば長い悪夢はここから始まった。
No.45 篠原トオルの独白
以上の音声データは 西暦1889年に放棄された南ヴィーシャ島ウィシングホテル2階に置かれていたものであり、損傷、劣化もないため 設置して間もないことが伺える。
篠原トオルは、どのようにコレを遺したのかは不明とされている。
また、何枚かのこのホテルのカラー写真も現場に散らばされていたが、現在の朽ち果てた様子ではなく、又は
現在のように川が干上がってもない、それどころか、清掃具合や電灯、設備の稼働からしておそらく、『使用されていた当時のホテルのカラー写真』である。
こちらもどのように、遺したのかは不明とされている。
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