第25話
地球からの輸送船を襲った敵海賊船がその場から離脱すると、艦橋に迎撃隊隊長のルイスが戻って来る、
「やれやれ、また待機だったぜ」
クロウ船長は黙って聞いているだけだが、
「戦いはできるだけ避けたい、それが船長の方針なんだから仕方ないさ」
船長に代わって副長のウイスが返答する。
「前に迎撃したのは、えーと、いつだっけな? 昔過ぎて何処の空海で撃ち合ったのかも忘れちまったよ」
「太陽系外だよ」
ルイスとウイスの二人だけの会話になっている。
そんな中、二人を無視して女性操舵師のダフォーがクロウに指令を仰ぐ。
「クロウ、何処へ航行する?」
「ウォルフ、だ」
それを聞いたダフォーが素早くパネル上の操作を行う。
「了解、目的地ウォルフ、座標位置確認白鳥座方向、距離31光年」
船が光速に向かって最速航行を始める。
「わおー、愛しのハビタブルゾーンよ」
ルイスが両手を胸に当てて艦橋の天井を眺めて言う。
やがて船は光速へと入り、時空間移動を始める。
愛しのハビタブルゾーン、生命移住可能領域へと。
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