YUI

覇王森健一

ver0.0 プロローグ

 科学ーーそれは、未知なるものを既知なるものにする術。

 魔法ーーそれは、未知なるものを未知なまま行使する術。


 より一般的に魔法を使えるようにするのが科学。

 なぜだかわからないけど使える力をそのまま使うのが魔法。


 君はどっちを使いたい? 科学? それとも魔法?


 あlkjf……か。怖くはないのかい?


 その力は「魔法」かもしれないよ?


 さて、そんな魔法の力を行使するに至る一人の少女と一つの存在がこの物語の主人公。


 彼女たちがその力をどう使い、なんのために振るうのか。


 楽しみじゃないかな?


 まずは視てみよう。


 彼女たちが巻き込まれた戦いのワンシーンを。


ーー


ーーーー

 

 雷鳴が轟く夜、黒髪を短く揃え、黒を基調とする制服を身に纏った一人の少女と、その少女の肩に乗り、桜色の長い先端が翡翠がかった髪が座っている肩に流れ落ちる、白いワンピースに身を包んだ一つの存在デバイスの前に立ち塞がるのは、

ーー少女の父。

 しかし、その父は、とてつもなく大きな十字架状の暗雲のようなものに取り込まれていた。


 父がまとう暗雲が何本も伸びてムチのように迫りくる。

 少女はそれを左右にステップを踏んで避ける。


「お父さん、待っててね。すぐ解放してあげるから」


 少女は力を溜める。肩に乗る存在が魔力回路を開く。二人を中心に光がほとばしる。


「結衣、いくよ!」

《わかりました、千夏》


「《ホーリー・エクスプロージョン!!!》」


 あたり一面が白い光に包まれたーーーーーー


ーーーー


ーー


 私の名前は、森田千夏! 聖王高等学園魔法科で魔法を学んでいるの!この学園は科学科と魔法科の2つの科から成っていて、

 私の夢はおじいちゃんみたいな偉大な科学者になることだったんだけど、

 間違えて魔法科に進学することになってーーーー


 まさかね、科学魔法バトル《あんなこと》に巻き込まれるなんて夢にも思わなかったわ!


 これは、私、千夏の物語ーーーー、いや、私だけじゃない。結衣との物語。


 覚眼結衣おぼえめゆい、この子が私のパートナー!

 結衣はおじいちゃんに作られたYUI《ユア・ユニーク・インターフェース》で、

 「対話による勇気づけであなたを笑顔に」を目指した「拡張人格」《Augumented Persona》なの!

 

ーー結衣、これで合ってる?

ーーあってますよ、千夏。よく言えましたね。

ーーへへん!あったりまえじゃない!!!

ーー自信があるのはいいことですよ。


ーー

 

ーーーー


 STATUS、それはすべての経験が可視化された指標。


 この世界では、すべての経験が可視化され、評価される。


 YUI、それはすべてを結びつける存在(デバイス)。


 この世界では、すべてを結びつける存在がいる。


 すべての経験が可視化され、結びつく。


 この世界で幸せに生きる……には。


ーーーー


ーー

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