『パクリ』論

アマノヤワラ

『パクリ』論

 他の方の作品を読んでちょっと気になることがありました。


 気になることというのは『パクリ』に関してのことです。「これパクリじゃないですか?」という記述を他の方の作品の中にたまたまお見受けもので。

(『文章の一部』とかなら…まあまあ分かるのですが、『テーマそのものと文章の構成』がほぼ同じ。)


「…なんでこんなことすんの?」


 そこで、『パクリ』について考察してみました。



 …『パクリ』とは、


【1】『ネタに困って』、他者作品を一部あるいは全部の内容を“盗作した”ものである。

【2】特定の作品あるいは作者を『攻撃』するために、“作品を書いた”ものである。

【3】『自分でも気付かぬうちに』他者作品に影響され、その影響を“自作品に反映させてしまった”ものである。

【4】…『そのように見せかけて』、“善意の第三者を装いつつ盗作した作品を掲載した”ものである。


 【3】は誰しもに起こり得ることだと思います。とは言っても『事前の確認不足』ではあります。

 【1】、【2】、【4】については情状酌量の余地は『まるでない』と思います。


 私がたまたま見つけた『作品』が、どのパターンに当てはまるのかは分かりません。

 そんなの御本人にしか分からないことでしょう。『意思』は見えませんから。


 …なんなら、

【5】『罪の意識から逃れるために』、作者自身が“自分のパクリを認識していない”。


 このパターンも実際有り得そうです。

 実社会にこういう人は結構います。


 上司とかお友達とか家族とかで、こういうことはないでしょうか。


・以前ある人に『お役立ち情報』を教えてあげた。

・その人はあなたが教えたことに対して「…ふ〜ん、それで?」と興味なさげ。

・しばらく経ってから、その人が『以前に教えてあげたお役立ち情報』を手柄顔であなたに伝えに来た。

・もしくは、周りの人に教えていた。


 いやいやそれ、私が以前に教えたやつよ〜!って思うやつ。そして、それを言うと「…そうだっけ? 覚えてない」って“必ず”言われるやつ。

 相手側の「覚えてない」の時の“顔つき”次第では結構ムカつきます。


 『パクリ』はその時のムカつきを数億倍した感じでしょうか。……多分、数値じゃ表せないでしょうね。



 自作品というのは、自分が『頭使って取材して』、『寝る間も惜しんで書いて』、『これでいいのか?って悩んで』、『一生懸命に書いたもの』だと思います。


 それを「ネタ切れしたけど取材したり悩んだりすんのめんどくさいし、いいやパクっちゃえ」くらいの気持ちか、もしくは「特になんとも思わずに」横から掻っ攫っていくわけですよね。『パクリ』って。


 それは、絶対に許されませんよ。それに『なんのために書いてるのか』も、分からなくなるのではないでしょうか?



『パクリ』にはこんな弊害もあると思います。


 ●パクられた側のプライドが傷付く。

 ●パクられた側は「…もしかしたらハートを残さない人たちってパクりに来てるのかも」とか、「…自分も無意識にパクっちゃってるのかも」とか余計なこと考えさせられてオビえさせられ、気持ち悪くさせられる。

 ●読んだ順番次第では、逆にパクられた側の方が『パクった扱い』を受ける危険性がある。

 ●パクった側のプライドも(おそらく)傷付く。

 ●パクった側は一度楽を覚えたら(おそらく)常習になる。

 ●パクった側の作品を見て『パクリに気付いた人たち』は、よっぽどの信者でもない限り二度とパクった側の作品を読まない。


 一個の『パクリ』が多方面に引火して、全員に弊害が出ると思います。


 そして、上記【1】〜【5】のどの『パクリ』であったとしても、誰かが傷付くことになるのは確実です。



 『パクリ』はホントにやめていただきたい。

 二度と『自分の作品』が書けなくなる危険性さえあるように私は思います。

 だって、「もしかして…」って考えるだけでも恐ろしいもの。


 …私が思うに、本稿を読むことで『パクリとは全然関係ない人たち』が少しだけ考えたり反省したりする反面、『パクる人たち』の方は全然反省しないんじゃないかな。

 そんな気がします。『パクる人たち』って。

 だから、上記にも(おそらく)としか書けませんでした。



 パクられたかも…っていう感覚はイヤなものです。

 …もうネットに投稿するのやめようか、と少し思うくらい。



 本当にやめていただきたいですね。

 『パクリ』。

 信じられないくらいに『誰かが』傷付く。














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