第26話

「佐平治さん」

アジタが佐平治に会った。

「頼む。脛あてを作ってくれ」

「二枚目の黄色い脛あてかね」

「そうだ」

「アンタは何のために脛あてが

ほしいんだ」

「それは、もっと強くなるために」

「ならば、断る」

佐平治が断固とした

口調で言った。

「ワシの脛あては真の弱者が

どうしよもないとき助け船になるもんじゃ。

今のおまえにはもう必要ない」

「オレは女の子をある星から救い出したいんだ」

「フム」

「そのためにはあらゆる強敵たちを

なぎたおす力がほしいんだ」」

「そうか」

「頼みます、佐平治さん」

「まあ、とにかく酒でも一緒に飲もう」

「いっ、いや、オレは酒が飲めないんです」

「じゃあ、脛あて作るのやーめた」

「子供か」


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