第24話

「二個目の脛あてはどこなんだろう」

焚火を囲みながら、アジタが

心細げに言った。

「そんなの気にしないで

練習に励みなさいよ」

「それで済みそうか、スカウトマン」

アジタがたずねた。

静かに首を振るスカウトマン。

「二枚目の脛あてなくしては

さらなる、ローキックの威力増大は

望むべくもない」

「だそうだ、クルミ」

「ふーん、そんなもんかなあ」

「ただ一つ方法がある」

スカウトマンが大声を出した。

「二枚目の脛あてを縫える

職人がいるんじゃ」

「へーっ」

アジタが感心したような

声を出した。


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