詩『雨の週末』
くずき憂人
『雨の週末』
ザァーザァー
意図しない目覚ましで起きたよ。
いつもだったら太陽が僕を起こしに来る時間だけど、今日はまだ来てくれない。その証拠に、窓の外はまだ少し暗い。まるで、今日が休みなのを知っているかのようだ。
ゴロゴロ
僕ももう少し眠ろうかな。
そんなつもりじゃない時間に起きたせいで、妙な眠気があったりなかったり…。そっと目を瞑った。目を瞑ると、外から聞こえる音がやけに心地いい。
ポツリポツリ
ピチャンピチャン
ピーピー バックシマス
さすがに無理やり上体を起こしたよ。
少しずつ朝が昼になりつつあるみたいだ。どうしても気になって外を見ると、ぽつぽつと、いくつかの花が咲いていたよ。そして、家の前のコンビニで枯れては咲いて、咲いては枯れて、それを何回も繰り返していたんだ。
パラパラ
チリンチリン
ザッ ザッ ザッ
ぽやぽやしてるけど、かろうじて座っているよ。
そろそろおやつでも食べようかな。糖分摂取は頭を働かせるのにいいんだ。コンビニスイーツほど美味しいものは、この世にそうそうないんだから。そんなことを言いながら家を出る。すると、思いの外たくさんの花が咲いていて、僕も一輪の花を咲かせてみたよ。よし、甘い蜜を用意しよう。
ブーン
コツコツ
ペチャクチャペチャクチャ
外はずいぶんと静かになったよ。
あーあ、ぼ〜っと外を眺めている間に、
花はすっかり枯れてしまった。
それでも雲は流れていったよ。
突き刺すような西陽が眩しい。
やっと起こしに来たんだね。
東の空には七色の橋が見えるかもしれない。
さぁ、1日が始まるよ。
詩『雨の週末』 くずき憂人 @kuzuki_yuto
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